札幌へ

毎日暑い日が続いていますね。
悪戦苦闘、獅子奮迅?したミコの学校の運動会もなんとか無事終えたようです。
ミコもほ~っとひと息、
帰ってきてからは、まさに泥のように眠る、そんな感じでした。
朝も5時過ぎには起きて、夜も連日の残業
毎日夕食は10時、11時。
そんなミコの生活のペースに合わせたりで、まさに一週間もあっというま。
私の仕事もいよいよ秋の健診シーズンが始まり、
父との旅の記録も、記憶が新しいうちにと思いつつ
パソコンを開いてじっくり向き合う気持ちの余裕がなくて
なかなか記事の中では札幌にたどりつけない日々でした。
やっと連休で家仕事も終えてちょっと前に進めそうです。

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出発の朝、最寄駅まで寅さんに車で送ってもらう。
車の中でも忘れ物がないか気にする父、
とりあえず体と薬とお金があれば大丈夫だかららと何度か言う。

私は父の分の荷物もキャスターつきのスーツケースに入れ、
父はショルダーバックひとつで歩けるように。
それでも下りのエスカレーターは足もとが危ないこともあるので
なるべくエレベーターを使うようにする。
思っていた以上に時間がかかる。
スマからジイジにもSuicaを買ってあげたほうが楽だよと言われていたのだが
果たしてタッチ式のカードを使うことを嫌がらないかなぁと少し迷う。
しかし思いのほかひとつひとつの移動に時間がかかるので
スイカを買ってしまったんほうがかえって楽かもと、急遽購入。
父、88歳のスイカデビュー。
初めは戸惑う様子も見えたけれど、
「こうしてピッとね」と言いながら私が前に、後ろに父、
見よう見まねでピッとしながら、改札を通過。
「ふ~ん便利になったもんだな」
そう言いながら、まだ半信半疑な顔。わかっとらんな、きっと。
繰り返し使ううちに慣れるだろうと、私が預かり、
使う都度渡して、「またピッとね」を繰り返すうちに、しだいに納得の表情になった。

空港に着いたのが出発時刻の一時間前。
だいたい予定どおりなのだけど、手荷物検査や
搭乗ゲートまでの距離を考えると内心少し焦ってきた。
焦るとろくなことにならないのはわかっているのに
機械での搭乗手続きのときに必要な予約番号がどうしてもみつからない、
迷っているあいだに時間が経過してしまうので
仕方なく機械ではない窓口に並ぶが列はなかなか進まない。
ロビーの椅子に座って待つように言ってある父のことも気になる、
私のことが気になって動き回らないといいけれど。
やっとあと数人で順番というときに、
手元に持っていた数枚のプリントの中に予約番号をみつける。
あちゃ~、これにさえ気づいていれば機会ですぐに手続きできたというのに。
さら子不覚の巻。

さらに、それからスーツケースを預ける列に並び。
待ちぼうけの父に、ごめんごめんと言いながら手荷物検査へ。
やはり搭乗ゲートまで少し距離がありそう、
出発20分前。
ちょっと急ぐよ、そう父に言うが早足は無理、
神妙な顔つきで私の後に前になりして父も歩く。
動く歩道に乗れるかときくと、大丈夫というので、
他の急ぐ人の邪魔にならないように後ろを気にかけながら動く歩道の上をゆっくりと歩く。
歩道の切れ目に近づくと、さぁもうじき終わりだからね~と念を押して、ヨイショっと。
何本か乗り継いでやっとゲートに到着。
搭乗の前にトイレを済ませておかなくちゃと父に言う、
出てきたらここにいてねと念をおして私も慌ててトイレへ。
トイレを済ませて出るともう搭乗が始まっていた。
やれやれ、なんとかセーフ。
ああ、慌しい、もっと時間に余裕をもつべきだった、
父のことも無駄にせかしてしまったと反省。

ところが、ここでやれやれと言っている場合ではなかったのだ。
機内に乗り込んで、ほっと座席についた途端ハッとする。
あれっ!私のカーディガン・・
どう見てもショルダーバッグひとつと、父のために買ったペットボトルの水しかない。
わっ、もしかしたらさっきのトイレ!?
頭の中はぐるぐる。
一瞬、もう仕方ないな、諦めるか・・と思ったのだが
つい数日前に買ったばかりの一枚。
アフタヌーンティーのセールで2900円、
値段的には諦められるギリギリライン。
でも珍しい明るいパープルで私の大好きな色だった。
ほんの30秒ほどの間にポンコツコンピュータがカタカタと考えていた。
よし、だめもとで言ってみよう、
父にはカーディガンを忘れたから、ここに座っていてねと伝え
入り口の客室乗務員の女性にかくかくしかじかと伝える。
「搭乗口前のトイレですね、紫のカーディガン。
 わかりました。お客様は席についてお待ちください」
すぐに機外の職員に連絡をしている。
ああ、恥ずかしいなぁ・・
頭の中のポンコツコンピュータが、またカタカタ・・
あれ?トイレだと思ったけれど、
父のことに夢中でいつまで持っていたのかはっきりしないぞ。
JRでは持っていた、モノレールは?ん?
まずい、トイレじゃないかもしれない。
慌てて近くに来た客室乗務員のおねえさんに、
もしかしたら登場口近くのトイレじゃなかったかもしれない、
もう諦めますので、出発時刻に差しさわりのないようにしてくださいと伝える。

と、その時、
これですか?と
私のカーディガンを手に、むこうから別の客室乗務員さん。
「ああ、それです、それです!」
向こうの向こうで、初めに話をきいて対処してくださった女性もVサイン。
顔から火が出そうだったが、
迅速な対応と心配りに感謝、感謝。
ANAの乗務員の方々、ほんとうにありがとうございました。
父のことで心ここにあらずの出だしにカーディガンをなくしたとあれば
少なからずこれからの旅に暗雲がたちこめるような気持ちになったかもしれない
そこにスッと明るい光が差したように嬉しかった。
どうなることかと事態をはらはら見ていた父も、よかったなぁと安堵の様子。
父に何かアクシデントがあるのではないかと、はらはらしていたのに
私がいきなりのポカ。
情けないというか、立つ瀬がないという状況、
離陸のときに、耳がおかしくならないように父に飴を渡したら
ほっとした反動や早起きのせいもあって
札幌までの上空では思わず居眠りが出てしまった。

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波乱含みの父との旅、まずは私に早くもペケマーク一個だったけれど
無事に降り立った千歳。
札幌に向かう列車快速エアポートの車窓から見える空は
気持ちよさそうな雲を浮かべていた。
ピーという警笛をきくと、ああ、北海道にきたのだといつも思う。
by sarakosara | 2011-09-19 11:58 |
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