横浜晩秋学生気分
2015年 12月 06日
仲良し4人が集まった。
Kちゃんは、ほか3人より三つ年上。
いちど社会に出てから専門学校にきた彼女は
ちょっと大人びてみえて
事実Kちゃん自身も私たちのことを子どもだなぁて思っていたという。
いつも、フッて斜めにみて、笑ってる。
だから最初は何を考えているかわからなくて謎めいていたっけ。
はじめは、同い歳三人で仲がよかったのだけれど
いつの間にか、そこにKちゃんが加わることがふえて
卒業してからむしろ、そのつながりは深まった。
思い出話はつきない。
この日は帰らずにゆっくり楽しめるように泊まりにしようと
一年前から決めていた。
集まったのは横浜。
Yちゃんが仕事で合流が夕方になるということで近場が候補に。
そして、主役Kちゃんのリクエスト
バラクライングリッシュガーデンも行程にいれて
横浜に決まった。
穏やかで暖かな晴天。
私もまだ咳が残っていたけれど
一週間前なら参加できなかったと思う。
この日でよかった。
イングリッシュガーデンも秋のバラが終盤を迎えていたが
暖かな日が多いせいか、
あちこちにまだバラが咲き残り
夏の花さえ足元を彩り、
青空には散り残った葉のオレンジ色が冴える。
訪れる人が少ないぶん
ゆっくり晩秋の風情が楽しめた。
夜は横浜住みのAちゃんの知り合いのお店で
サービス満点の鶏鍋でほかほかになって
満腹のお腹を少し減らそうかと
赤煉瓦倉庫のイルミネーションを見に夜の散歩。
海風が冷たいけれど
もうひとつの海、光の海を歩く。
もういちど若くなって恋をしたいな〜なんて言ったら
Yちゃんが、生まれ変わっても女に人がいい?ときいてきた。
う〜ん、と考えていると
私はかっこいい男の子もいいなって思うことがあるんだって、Yちゃん。
なるほどね、それも悪くない。
そろそろ身体が冷えてきたので
ホテルに帰って、お泊まりならではの楽しみに突入。
横浜のデパートで仕入れてきた
チーズケーキとスパークリングワインで
あらためて乾杯。
話はつきない。
恋の思い出、先生やクラスメイトのこと
講義中に回した手紙まだあるよって言ったら
みんなびっくりしていた。
叔母さんの家に下宿していたKちゃんの家には
みんなでよく泊まりにいっては夜明かし。
ちょうどそんな晩のようなこの日。
あれから40年近い月日が流れているのに
それぞれのスタンスが当時と変わらないのも面白い。
女子校から解放されて飛び込んだまったく未知の世界は
私にはカルチャーショックの連続だった。
でも、素の私を見せ
受け止めてくれる友達に出逢うことができた。
母を亡くした時も
恋多き時代を共有したことも大きかったかもしれない。
ほとんど時を同じく、相前後して結婚し
Aちゃんは今はシングル。
Yちゃんは、ご主人とずっとふたり。
主役Kちゃんは、遠距離介護中。
それぞれに時は流れたけれど
4人それぞれの個性や互いのポジション
心地よい距離感は、あの頃も今も、不思議なくらい変わらない。
泊まったのは中華街にある、ローズホテル。
昼間の賑わいが嘘のそうな人気のない道をあるいて
ゆっくり朝ご飯を食べ
山手の散策をしてランチ後に解散。
次は三年後、三人の還暦祝いの時にまた泊まろうと約束して。