滝野川から王子へ
2016年 09月 25日
久しぶりにお天気が良さそうだったので
急に思い立ち、寅さんと、近場散歩へ。
10分ほど電車にのって板橋の駅から王寺をめざすことに。
駅のすぐ前にある「新選組隊長近藤勇墓所」へ
蒸し暑い日だったので、スカートででかけたのがアダになり
何カ所も蚊に刺されて散々。
気もそぞろで近藤さんも苦笑いなさっていたかもしれない。
お祭りの気配が。
大きな通りに出ると、案の定御神輿の列。
ちょうど八幡様の御祭礼の日にあたっていたようで
路地路地に、ハッピ姿が行き交い
町中が活気にあふれている。
昭和三十三年九月吉日と記されており
私が生まれたての頃
その年のお祭りにむけて新調されたものなのだろう。
ここからほど近い場所であったことも思い出し
あなたも同じ頃ここで誕生したのねと、よりいっそうの親近感。
桜の葉がかさこそ散ってくるのは
今年の長雨のせいかしら、
まだ落葉に早いはず
春は桜がみごとなのだろう。
鬱蒼とした小道もあって、都会の中にいるのを忘れてしまいそう。
やがて音無橋、ゴールの王子。
橋の下には、音無親水公園という小さな流れがあり
子ども達が水遊びをしたり
橋の下のひんやりとした石の上に腰掛けて読書する人など
ちょっとしたオアシスの雰囲気。
買ってきたカップアイスを半分こ。
流れの向いに
6歳くらいの女の子とおばあちゃん。
水に入ってもいい?と
もうスニーカーを脱ぎ始めている女の子に
あらら、という顔のおばあちゃんだったけど
気をつけてねとうなづいた。
アイスを食べる私たちのほうをちらっと見て
目が合うと、にこっと笑ってくれた。
苔のはえた石もあるのに
ひょいひょいと、歩いては
石の上に飛び乗ったり。
滑りやしないかと、はらはら。
そばで見るおばあちゃんと一緒。
しばらく、可愛いねぇと楽しませてもらった。
ここの少し先に
名主の滝という場所があって
母の友達がすぐそばに住んでいたことがあった。
たぶん、この女の子と同じ年頃だったはずの夏の日
母と、そのおばさんと三人で遊びに行き
私はスリップひとつになって
水に入って遊んだ記憶がある。
そのことを思い出したので
帰りに一足のばして、名主の滝公演にも寄ってみたのだが
もう閉園間近、肝心の滝も水がなくて
私の記憶の風景はそこになかった。
友達も書いていたけれど
思い出とは、案外そんなものなのかもしれない。
なんという名だろう
紫の小さな花とオレンジの花がたくさん咲いていた。
お疲れさまのいっぱいは
十条銀座の香港亭。
小皿料理がほんとうに美味しくて
ひっきりなしにお客さんが途絶えないのも
安くて美味しい証拠だと思う。
白ワインに金木犀を漬け込んで熟成させた果実酒で
とても良い香りがする。
金木犀が香りだすのも、もうじきだろう。