カテゴリ:旅( 77 )

立冬の北陸  越前竹人形

道すがら、もうひとつ寄ったのが
越前竹人形の里。
越前竹人形といえば、いちばん先に思い出すのが
水上勉の小説。
なぜか日本海側の風景に心惹かれる私には
水上作品は同じく心惹かれるものが多く
若い頃には有名な作品をよく読みました。

この小説は竹人形が先にあって、それによって発想創作されたものではなく
小説が有名になって、人形も名産となったという話をききます。
ずっと昔から越前の名産だと思っていたので
それは意外な話でした。

細かい髪の毛いっぽんいっぽんを竹を割き
また、竹の丸みやカーブを生かして作られる人形。
妖艶にも可憐にもなるその人形の姿。
(写真はお借りしました)

f0231393_1854823.png

欲しいなと思う人形もあったのだけれど
やはり手がかかるせいか、けっこう値が張って
買うのはあきらめました。

ちょっと心残りでバスにもどると
ガイドさんから、今日はこの竹人形にちなんで
みなさんにプレゼントですと
竹の夫婦箸。

f0231393_17512496.jpg


ちょうど使っていた箸の先が少し折れてしまった私。
帰ってから、さっそく毎日の食卓に。
細身だけれど、手にもなじんで
旅の思い出とともに愛用しています。
by sarakosara | 2015-03-07 18:09 |

立冬の北陸 日本一短い母への手紙

東尋坊をあとに向かったのは永平寺。
その道すがら、バスの中からご覧くだいと
とまったところは、丸岡城。
降りられなかったのは残念だけれど
ちょうど桜の葉が色づき、春の桜の頃はさぞやと思います。

f0231393_16365531.jpg

丸岡城といえば、ん?という人も
「一筆啓上 火の用心 お仙泣かすな 馬肥やせ」
の短い手紙は知っているのではないでしょうか。
丸岡藩の藩祖といえる本多重次
別名鬼作左と言われていた勇猛な武士が
長篠の戦いの時、留守を預かる妻にあて
妻や子を心配して送った簡潔な中にも愛情のこもった手紙ということで
このお仙が、のちの越前丸岡初代藩主・本多成重だということです。

これにちなんで
丸岡町では、「一筆啓上賞」と題して
日本で一番短い手紙文を再現しようと作品を募集しているのだそうです。
毎回テーマはあるそうで、今は新一筆啓上賞かな。
以前文庫本を買った記憶があるのですが
どこかみつからなくなってしたので
今回丸岡町編集のこの一冊を旅の思い出に買ってきました。

f0231393_17295134.jpg


母への愛情あふれる想いばかりではなく
チクリと胸の痛むものもある。
百人いれば、百人の母への手紙があると思う。

お母さん、私は大きくなったら家にいる。
「お帰り。」と言って子供と遊んでやるんだよ。


と書いたのは、9歳の女の子。
学校の先生をしている母親は毎日仕事で帰りが遅く
休みの日も忙しくて寂しいのだそうです。
そういえば、私も同じことを母親に言ったことがあったなと思い出しました。

今でも弟のほうが気になるかい。
もうどちらでもいいけど。
今はもういいけど。

                                               44歳の男性



お母さん
ぼくの机の引き出しの中にできた湖を
のぞかないでください。

                                                11歳の男の子



おかあさんの おならをした後の
「どうもあらへん」という言葉が
私の今の支えです。
                                    
                                                  30歳女性



今朝、階段の下から
私を呼ぶお母さんの夢をみました。
元気ですか。
                
                                                  28歳女性

賞もとっていないこの作品だけれど
この文章、なぜか鼻の奥がつんとしました。


私の母が亡くなった時
もう30年以上前のことですが
仕事に使っていたハンドバックから
私の書いた手紙が一通出てきました。

そこに書かれていたのは
私から母への抗議の手紙。
母が留守のあいだ、父と祖母との諍いのあいだにはいって
仲を取り持つことに苦慮していることに対しての
抗議の手紙でした。

母への感謝の手紙は
母の日など、それまでいっぱい書いていたのに
よりによって、いつも持ち歩いていたのは抗議の一通。

その手紙が出てくるとは思ってもいなくて、
遺品の整理の時に、愕然としたことを憶えています。
母が何を思い、毎日持ち歩くハンドバックに
その手紙を入れていたのか、
今となっては知る由もありません。
でも母としては、娘にすまないと思う気持ちを忘れずにいようと
その一通を持ち歩いていたように思われてなりません。

母への手紙。
ひとひとりの深い想いがこもったもの。
そして受け取る人にも
特別な一通なのだと思います。
by sarakosara | 2015-03-01 22:46 |

立冬の北陸 東尋坊

三月初日は雨の日曜日です。
あれから4ヶ月の
どこまで行ったっけ?状態の北陸旅行ですが
旅は最終日、コメントもちょっとお休みして
スピードアップします、もうちょっとだけおつきあいください。

五箇山から直行したのは、加賀温泉。
ここでもう一泊しました。
こちらの夜のことなど
美味しいことはあとでまとめて。

さて、翌日最終日は雨模様だったのですが
この日は一日定期観光バスに乗ることにしていたので
運転はおまかせで、のんびりゆきましょうと。
まず向かったのは東尋坊。
f0231393_15173968.jpg


東尋坊は海食によって海岸の岩肌が削られた
輝石安山岩の柱状節理という
高さ約25メートルの岩壁が続く地質上極めて貴重な断崖。
福井県坂井市三国町にあります。

30数年前まだ独身の頃
友達と金沢から京都に向かう途中に
このすぐそばに泊まったことがありました。
あの時も真冬の2月ころだったはず
空は時雨れて波が荒々しく人影もあまりなかったけれど
泊まった小さな旅館で夕食に出た蟹が
それはそれは美味しかったことをおぼえています。

この日も細かな雨が時折落ちてくるあいにくの天気
足場もあまり良くなくて
そろそろと突端まで行こうとする寅さんに
ストップ、ストップと声かけ。
切り立った岩場をみながら
ガイドさんの話してくれた言い伝えを思いました。

f0231393_15371197.jpg

昔むかし、平泉寺というお寺に
東尋坊という怪力の悪僧がいて
誰も手がつけられず
困り果てたほかの僧侶たちが、東尋坊をだまして誘い出し
酔って眠ったすきに、この海へ投げ入れてしまったところ
にわかに一天かき曇り豪雨と雷鳴
東尋坊の怨念が他の僧をも絶壁の底へと吸い込んでいった。
それ以来この断崖を東尋坊と呼ぶようになったと。

そんな伝説がよく似合う風景
ことにこんな雨の日は下から吹きあげてくる風に足がすくみ
そろりそろりと、一歩ずつ歩を進めても
小さな岩がごつごつで滑りそうになる。
傘をさしながら危うい足元だったので
写真もほどほどに引き返してきました。

f0231393_15141112.jpg

すると、どこからともなくいい匂いが。
土産もの屋の店先の大鍋の蟹汁でした。
蟹大好きの私の様子をみて
寅さんが、食べる?と訊いてきたけれど
さすがに朝食を食べて間もないし
バスにもどる時間もあるしで、断念。

しかし、ほんとうに心残りするほどいい匂い。
東尋坊の蒼茫とした風景に
ほっとする一こま。
30数年前同様、また東尋坊の風景に
蟹の記憶が一緒に刻まれることになりました。
by sarakosara | 2015-03-01 15:28 |

立冬の北陸 五箇山

せっかく富山まで行くのだから
もう一泊して少し足をのばしてみようと旅の予定をたてていました。
翌朝は朝食のレストランから、
なんと昨日見ることのできなかった立山連峰が
朝の光の中に姿をみせてくれて感激。
f0231393_15323413.jpg

そして向かったのが五箇山。
隣接している白川郷とともに「白川郷・五箇山の合掌造り集落」として
1995年に世界遺産に指定されました。
今は富山からも高速を乗り継いで、
東海北陸自動車道で五箇山まで直接行くことができるので
レンタカーを借りて向かうことに。

しかし高い山々に囲まれていた場所
袴腰トンネルと城端トンネルが続いて現れ
一車線通行で合計9㎞のトンネル
寅さんも難儀していました。

トンネルを抜けるとじきに五箇山インター。
インターをおりて少し走ると五箇山の菅沼合掌造り集落です。
ここからは徒歩で集落までおります。
f0231393_15365347.jpg

高いところからみると、まるで箱庭のようだけれど
ここは今も人々が生活をする家々なのです。
冬は豪雪地帯となるため
傾斜の急な大きな屋根を持つ合掌造りの家屋が生まれたとのこと。
今頃はすっぽりと雪景色の中でしょう。
f0231393_15453378.jpg


この日は秋の穏やかな日差しの一日でしたが
家の中にあがると、一階の板の間はしんと冷えて
今のような暖房のない時代はさぞやと思います。
そして囲炉裏の熱がのぼる暖かい二階三階は養蚕のための部屋。
またその蚕の糞を使って
塩硝という戦国時代の火縄銃に使う黒色火薬の原料を作っていたのです。
この塩硝の作り方がまた絶妙。
最初は偶然の産物だったのではといわれるものですが
蚕の糞、自然の草木などを使って作る。
ことにこの地域は山深く、幕府の目の届かないところにあったため
300年以上も塩硝作りが続き、
稲作には向かない地域での生活の糧になったそうです。

f0231393_15522593.jpg


五箇山の人々が過ごしてきた生活をみながら
なんて無駄のない、みごとな暮らしぶりだったのだろうと。
人が住む場所、お蚕さんが住む場所
床下には塩硝作りのための土を作る穴を掘り。
昔の人は五箇山に限らず
自分が地域柄得られるわずかなものを
最大限に生かして特徴あるものを作り出し捨てるものが少なく
あるいは捨てても自然に還っていくものが多かったのだろうと
つくづく思うのでした。

f0231393_16291814.jpg

今ある、便利すぎて不便な生活
さりとて、もう持ってしまった便利な物をそう簡単に捨てられるわけもなく
つかの間のタイムスリップのような時間に
思うことも多くありました。
by sarakosara | 2015-01-13 16:30 | | Comments(10)

立冬の北陸 高橋真梨子コンサート

もときた道を引き返し
北口駅前のオーパードホールへ。
高橋真梨子コンサート。
これが今回の旅のきっかけであり、メインイベントでした。

f0231393_021684.jpg

高橋真梨子は寅さんが大好きで
はじめて一緒にコンサートに行ったのはもう7、8年前のことだったでしょうか。
全国ツアーの皮切りが、
いつも我が家からそう遠くない町のホールだったので
たびたび行くようになりました。

昨年、一昨年も行きそびれ
今年も取らなくちゃと言っているうちに、ツアー初日は間に合わず。
他にどこか近くであるかなと調べているうちに
たまには地方に行ってみようかと寅さんが言い出しました。
あ、それいいね!
さっそく今まで行ったことのない街での公演をさがすと
初冬の富山公演が目にとまりました。
こうして予約を入れたのがたぶん昨年の春だったと思います。
11月までおよそ半年楽しみに待ちました。

満席の会場はやはり真梨子さん世代がいちばん多いでしょうか。
私と同じ50代あたりも次くらいに多い感じ。
10代の頃にはペドロ&カプリシャスで耳なじみの曲も多いし
真梨子さんがソロになってからの有名な曲もあるし
新曲もふくめ飽きることがありません。

中にはツアーをずっと追いかけているという
スマとちょうど同じ歳の青年もいて
真梨子さんも顔なじみらしく
きけばファン歴10年とのこと、びっくり。
14歳の時から真梨子さんの歌に魅了されてしまったそうです。

真梨子さんは、なかなかテレビで歌うことがないのに
チケットはいつも早々にソールドアウトになるらしく
まさにライブが真梨子さんの生きる場所。

毎年半年以上もの長いコンサートツアーは
今年の全国ツアー「Adultica」で通算38回目
もう40年近く全国ツアーを続けている
7月の大阪フェスティバルホールの公演で
ソロ・コンサート総動員数650万人を突破したそうです。
こんなに続いているのは彼女の努力と魅力ゆえでしょう。

f0231393_14562272.jpg

何度か着替える衣装も楽しみ。
今回は少し短い膝上丈のドレスで登場、
「可愛いすぎたかしら?年甲斐もないって笑わないでね」
って茶目っ気たっぷり、とてもチャーミングでした。
特にアンコールの衣装が素敵で
真っ白なロングドレスに色々な映像や色が映し出され
虹色のドレスや蝶が舞い飛ぶドレスになったり
まるで真梨子さん自身が宙を舞うような錯覚を起こさせるライティング。
最近の傾向なのか
ライティングの演出が素敵なライブが多いような気がします。

寅さんに誘われなかれば
おそらく行くこともたかっただろう高橋真梨子ライブ。
大人のラブバラードをきく楽しみができました。

for you…は
夫のヘンリー広瀬さんと結ばれた頃の気持ちが重なるとのこと。
私もこの曲が好きです。
そして、『ごめんね』昨年のツアーの映像。

ライブは一回一回違うもの
その地方ならではの雰囲気もあるもので
今回地方公演をきいて、すっかりはまってしまい
また今度もと話しています。
長丁場のツアー、
体調管理なども難しいような話もしていました。
どうか元気でできるだけ長く続けられるよう願っています。

あたたかいライブの余韻にひたりながら外に出ると
きんと冷たい空気が心地よく
さぁどこかで一杯やろうねと足取りも軽くなります。
by sarakosara | 2015-01-11 16:19 | | Comments(0)

立冬の北陸 世界一美しいスタバ

いちど駅まで引き返して、こんどは駅の北側へ。
駅から続く大通りは
官庁街のある南側とは少し趣がちがい、
きれいに整えられた新しい町並みでした。

f0231393_23145776.jpg

この先にある運河にちょっと訪ねてみたいところがあったのです。
それは世界一美しいスタバ。

ちょうどこの夜に向かうべき場所からほど近いところ。
歩いて旅先を感じたい旅にはぴったりでした。

実は、でかける前に、前日は遅くまで仕事だった寅さん
夜のメインイベントの前にホテルで仮眠しようかなぁと言っていたので
それなら、ひとりで、プチ一人旅気分を味わうのもいいなと
密かに目論んでいたのです。
ところが世界一美しいスタバにちょっと行ってくるねと言うと
せっかくだから自分も行くと。
うーん、そっか、いいのよ寝てて。
何度か言ったけど、
いやいや、僕も行くよってなことになりまして。

でも早い夕暮れ
ぐんと冷えこんできて、人影も少なく
やっぱり一緒でよかったと、歩きながら思ったことは内緒です。
f0231393_23313995.jpg

暮れなずむ空をみながら
ほんとうにこの道でいいのだろうかと通りすがりの方に尋ねると
もうすぐそこですよと、笑顔で指差してくれました。
指差す方にもうしばらく歩くと、それらしき建物が見えてきました。
運河に面した広い公園の中にそれは建っています。

f0231393_23184745.jpg

富岩運河環水公園内にあるスタバのコンセプトストア。
2008年度、スタバの世界中で最もすぐれたデザイン店舗に贈られる「グッドデザイン賞」を受賞して、
「世界一美しいスタバが日本に!」と話題になった店舗。
公園のシンボルである「天門橋」がどの席からも眺められる。
公園がライトアップされる夕暮れ時から夜の景色もGOOD。


道すがら人影はまばらだったものの
さすがに、世界一美しいスタバ
店内は満席状態。
でも幸運にもちょうど「天門橋」に向いた窓際の席があいて
ふたりで座ることができました。

世界一美しいスタバのコンセプトは定かでないけれど
2008年、世界中にあるスタバの中で選ばれたことは素晴らしいことだと思います。
たぶん、街中にあるスタバとはひと味違う
近辺にまったく店舗らしきものがない運河沿いに
ぽつんとあるところも選ばれた要因のひとつかも。
私はふだんは、ちょっと価格が高いので他のお店を選びがちだけれど
価格だけのサービスがあるのかもしれませんね。

f0231393_23222214.jpg

「期間限定、紅茶のシフォンケーキです」
試食をいただくと、美味しい〜♪
さわやかな笑みを浮かべるおにいさんに薦められて
まんまとその術中に
半分こしようと、寅さんにもちかけて注文してしまいました。

f0231393_23573293.jpg

すっかりあたりが暗くなってきた頃
天門橋がライトアップされ
それはきれい。

f0231393_2322447.jpg

お腹もほどよく満たされたところで、
本日のメインイベントへ。
by sarakosara | 2015-01-09 00:00 | | Comments(6)

立冬の北陸  富山の路面電車

さて、少しずつ昨年の11月の北陸3県の旅のお話の続きから。

白えび天丼のお昼ご飯でお腹がいっぱいになったので
夕方のメインイベントの前に
少し街を歩いてみようということに。

まずは駅の南側から県庁方面へ向かってみようかと
駅前からまっすぐ伸びる大通りを歩く。
ここは富山地方鉄道の路面電車のルート。
ゴトゴトと昔懐かしい雰囲気の路面電車が走ってきます。

f0231393_1721829.jpg


駅前でみた最新型のトラムが
新車両なのだと思い込んでいたのですが
後々になって、このふたつの電車は
違う運営会社の違う路線なのだと知りました。

懐かしい雰囲気の電車が、富山地方鉄道のレトロ電車
モダンなトラムが富山ライトレールのポートラム。
ポートラムは写真を撮りそこねたのですが
2両連結のおしゃれな感じの路面電車でした。

街の風景にとけ込むように走る路面電車。
そんな市電は各地にまだ元気に走っているけれど
ここ富山の街でも
駅の南と北をその二つの路面電車が走り活躍中です。

f0231393_1731945.jpg

車の川の中州をゴトゴト走る姿がなんだか好きで
この時もすぐにカメラを向けました。
デザインは九州新幹線など
九州旅客鉄道の列車を数多く手がけた水戸岡鋭治氏。
普通の市電の軌道を走る観光用の車両とのことで
そうと知っていれば、ちょっと乗ってみればよかったなぁと思いました。

またしばらく歩くと市役所の展望台が見えてきます。
玄関の守衛さんに訊くと無料で上れるというので
最上階へ。
雨あがりの日差しは穏やかだけれど遠くはかすんで
残念ながら立山連峰は見えずでした。

f0231393_1727523.jpg

見渡せる日ならこんな風景が広がっているはず。

f0231393_17301061.jpg

これだけの高い山々が連なって見える様は壮観だろうなと
見えない山々に未練たっぷり。

次は暮れないうちに、駅の北側に向かいます。
by sarakosara | 2015-01-07 22:59 | | Comments(4)

立冬の北陸 富山湾の宝石

富山〜富山。
乗ってきた「はくたか」を見送り

f0231393_2314459.jpg

まずはお昼ご飯をということで
JTBの無料グルメクーポンを使わない手はないでしょと。
駅からすぐの
とやま駅特選館にある「白えび亭」へ。
こじんまりした小さなお店なのですが
ここの名物の白えび天丼が絶品とのうわさ。
無料のクーポン使えますか?と確かめて
出てきた天丼がこれ!

f0231393_20383195.jpg


「富山湾の宝石」とも言われる、白えび。
さくっと軽い衣につつまれた白えびは、
淡白だけど甘くて香ばしくて
桜えびよりは、もっちりとした感じ
クーポンなのにサービス満点の山盛り
とっても美味しくいただきました。

お店のお兄さんに、
白えびって、ここらへんでしか穫れないのですか?と尋ねると
「そうなんですよ、白えびは、水温が低い、海が深い、餌が豊富、水がきれい。
その4つがそろって育つんです」と。
その条件がすべてそろっているのが富山湾だというのです。
富山湾は湾の地形は急に深海に向かって落ち込んでおり浅い海底がほとんどなく、
湾の海の色がとても濃いのはその急峻な水深のためだと。
そして立山連峰からの豊かな栄養で育ったプランクトンが豊富
同じく山からの水がきれいであること、冷たいこと。
だから、この湾でしか穫れないえびなのです。
と、ちょっと誇らしげに「富山湾の宝石」のことを話してくれました。

f0231393_2353665.jpg


白えび天丼がただでいただけたので
調子にのって、ふたりともビールで旅の始まりの乾杯。
白えびとともに、もうひとつ富山の珍味
イカの黒作りがビールのお供についてきました。

f0231393_2363599.jpg

イカの黒作りは、イカ刺しにイカの肝臓とスミを合わせ、熟成醗酵させた
イカの塩辛で、やはり富山県でしか作られていないものだそうです。
さて、富山の名産で腹ごしらえはできたし、
ちょっと歩こうかな。
by sarakosara | 2014-11-17 23:17 |

立冬の北陸

金土日の旅行から帰ってきて
月曜からはいつもの仕事、
楽しみにしていた旅からあっという間に一週間
日々は駆け足で過ぎていきます。

出かけたのは、北陸三県
冬立つ日。立冬の金曜日
おりしも冬型の気圧配置とニュースで流れ
出発の関東は雲一つないような晴天だったけれど
国境の長いトンネルを抜けると‥雪国
‥にはまだ早かったのか、雨。
でも雨のしずくにぬれる窓のむこうはしっとり秋の景色。

f0231393_16331687.jpg

上越新幹線を越後湯沢で特急「はくたか」に乗り換えて
最初の目的地富山に向かいます。
米所ならでは、稲刈りの済んだ田んぼが続き
やがて直江津あたりから右手に海。
若い頃からこの路線の風景が大好き。
もっと北の、父が生まれた留萌の海に通じるものがあるのか
日本海になぜか心惹かれるのです。

f0231393_16503925.jpg

親友絹ちゃんとでかけた時
一人旅の金沢の時もみた風景がまだ記憶に残り
しばらく車窓の風景にくぎづけ
糸魚川をすぎたあたりから雨があがり
富山に着いたときは、すっかり青空が広がっていました。

今回は寅さんからの提案で
ちょっとした目的がてらの旅でしたが
思いがけず盛りだくさんで、
楽しい旅になりました。
記録としても書いておきたいので
ちょっと長くなりそうですが
少しずつアップしていきます。
by sarakosara | 2014-11-16 22:33 |

夜の先斗町

夕方になってあの夏雲はどこへやら
急に雲行きがあやしくなってきました。
ホテルに向かう途中からすーっと涼しい風が吹き出し
怪しい雲がむくむくと。
夕飯はミコがプレゼントでごちそうしてくれるということになっていたので
いったんホテルに入り、
汗をひかせてから町を歩いていこうということになったけれど
お天気はもってくれるだろうか。

ほんの一休みして
外に出るとまだ雨は落ちてきていない。
今のうちだねと裏道を歩きます。
町は裏道が楽しい、ましてここは京都、
歩かなくちゃ損損。
京都は碁盤の目だからわかりやすく
ひとつひとつの通りにも古くから愛されてきた名前があって
そんなことも楽しい。
f0231393_16284996.jpg


寅さんのお祖母ちゃんは京都の人でした。
京都独特の町家、間口のせまい昔ながらの家だったという。
時々義父が昔話をしてくれたこともあったけれど
いったいどのあたりだったのだろう。
東京に嫁いできて30代で亡くなっているので
すっかりそちらの親戚とは疎遠になったきりわからないということでした。
京都にきて昔作りの町家をみかけると
ふっとそんな見も知らぬ寅さんのお祖母ちゃんのことを思い出す。

先斗町まで半分も歩いたあたりで
大粒の雨がぽつんぽつんと落ち始め
じきに大降りの気配。
ちょっと雨宿りしようと通りの手頃なマンションのエントランスの軒下を拝借。
すぐに横殴りの雨。
小降りにならないかしら
予約の時間に遅れちゃうし、仕方ないから歩こうかと
あきらめかけた頃すっと小降りに。
よし、いまだと歩き出します。
雨にぬれた先斗町の裏通り。

f0231393_16264629.jpg

この雨でミコが予約してくれてあったお店の
川床は無理らしく
きゅうきょ店内に席を準備してくれてありました。
残念だったけれど、前回もほかの店で川床は経験済み
また違った風情も楽しみだね。
そう言っていたとおり、
鴨川が見渡せる素敵な席を用意してくださった。
お店の配慮に感謝。
そして食事も終わりかけた頃
お店の方が、
「雨がやみましたので、デザートだけでも外で召しあがりますか?」
とまたまた嬉しい心配り。
なんだか一粒でふたつ美味しいみたいな感じになちゃったねと
ミコとにっこり。
川床におりて、さっきまで食事をしていた二階をみたところ。
f0231393_11303889.jpg

夏の宵の雨あがり、
少しひんやりした夜風をうけながら
二粒目の美味しい甘味。
素敵な夕食をありがとうミコ。

f0231393_16254117.jpg


このあと鴨川沿いを散歩して
こんどは雨の心配をせずのんびり夜の京都の裏道をぶらぶら。
京都の台所といわれる「錦市場」も
すでにシャッターがおりてひっそり。
しんと長く続くアーケード
昼間の賑わいを想像しながら歩くと
どこか異次元を歩いているような不思議なワクワクを感じる。

ミコの大好きな森見登美彦氏の「夜は短し歩けよ乙女 」の
ワンシーンのような夜。
f0231393_11564018.png


学生の頃からミコが好きということもあってか
この黒髪の乙女によく似てると言われることのあるミコ。
ちょっと風変わりなところも
何か不思議な縁を感じる主人公です。
そのお話は最後に。

f0231393_123134.jpg

by sarakosara | 2014-09-15 12:09 |