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Just The Way You Aer

関東の桜はそろそろ散り始めた。
仕事に行く道すがらの公園に
花びらが散り敷いて一面のうす紅。

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世界はどちらへ向かって歩いているのか
危うい薄氷の上を歩くが如く感じることも増え
だからこそ、今日という1日が穏やかに過ぎることは
当たり前のことではないと知り
大切な人に大切だと思っている気持ちを伝えることを
ためらわないようにしたい。

仕事を終えてから寅さんと待ち合わせて
千鳥ヶ淵の桜を見てきた。
桜は八分咲きくらいの頃。

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先月末でこのブログも7回目の誕生日を迎えた。
書きたいと思う気持ちと
誰かに読んでもらえたらという夢が
同時に叶えられたのがブログ。
それにしても最初のブログを書き始めた時から数えると12年目。
よく続いたなぁと思う。

家族は私がブログを書いていることを知っている。
とはいえ当初は書いている内容は秘密だった。

でも、この「Just The Way You Aer」は
ミコがアメリカに行くことになった時に
一年間会えない間の我が家の様子など
見たい時に見てもらえればという、そんな気持ちで書き始めたところ。

ミコも今は見ることもないだろうが
いつかまた、ここを家族が読むことがあってもいいと思いながら書いている。

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この冬、時間がある時に
今まで書いてきたブログやSNS、メールアドレスなどいっさいをノートにまとめた。
ログイン情報も書いて、私がいなくなった時は
読むなり、削除するなり自由にしてほしいと
そんな言葉も添えた。


人それぞれ、ブログに対する考え方も違うだろうし
書いている意味も違うと思う。

私の場合、家族の話がかなりの数ある。
両親や祖母との思い出も山ほど書いた。
書くうちに私の中で未消化だったことがらも
少しずつ整理されていった。
親子といえども全てを理解し合えるわけもなく
胸に秘めておきたいこともあったろう。

特に母は大人同士の会話をする前に逝ってしまったし
日記や文章を書く人ではなかったので
母のほんとうの思いがどこにあったのか
以前のブログには母のことを書いた記事が多い。
母との数々の思い出を書くうちに
また多くの方のコメントや、その人生を読ませていただきながら
大好きと、なぜ?が、綯い交ぜになったような
母への気持ちが少しずつほどけて
一人の女性としての母も自然に受け入れられるようになっていた。

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いっぽう矛盾するようだが
思い出はどんどん美化されていく。
母とは違い、ブログを書きながらリアルタイムで老いていく父に向き合った日々。
そんな父とともに過ごした時間に書いてきたことは
今読み返しても、あの時こんな気持ちだったのかと
ありのままを書いたことで自分の弱さを思い知ることができ
ささやかな日々の一つ一つがとても大切に思われたりする。

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コメントを閉じてやがて二年が経とうとしている。
今はこれが楽で自然だと思っている。
「Just The Way You Aer」というタイトルも
とても気に入っている。
迷った時に、今のままでいいよと言われているようで素直に書ける。

でも、あの多くのコメントを交わし合った時間がなければ
たぶんこんなに長く書いていることはなかっただろう。
多くの出逢い、そしてたくさんのコメントで繋がってくださった多くの方に
心から感謝しています。








by sarakosara | 2017-04-16 17:46 | 想う

夜曲 at きさらぎ

先斗町からほど近い場所
スマについていった路地裏のそこには
こんな張り紙が。
BAR「きさらぎ」
妖しさ満点。
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初めて入るのなら、ためらってしまいそうだけれど
スマは何度か来たことがあるというし
なんといっても、中島みゆきの名前と、きさらぎに惹かれる。

スマ自身中島みゆきも聴くけれど
私のかつてのブログネームきさらぎも思い出し
なんとなく寄ってみたという。

小さな雑居ビルの薄暗くて細い階段を二階に上がる
奥行きもさほどないこれまた細い通路の両側には
いくつかドアが並び
いずれ劣らぬ一種独特の雰囲気を醸し出している。

奥手の小さなドアを開けると
予想をさらに超える狭い空間で、
L字のカウンターには8席。
壁一面に来店のお客さんのスナップが貼られている。

カウンターの中には
これも想定外の若い女性がひとり。
夜の雰囲気ではなく
シャツにジーンズみたいな清楚でラフな感じ。

スマは顔見知りらしく、女性の、どなた?というような顔に
「両親を連れてきました」
と、少し照れながら答えていた。
マスターご夫妻は私や寅さん世代らしいが
旅行でお留守で、その間このお嬢さんが店を任されているという。

カウンターの奥にはスーツ姿の中年男性二人
仕事の話をしている。
L字の短い方には普段着姿の男性ひとり。
その間に三人座らせてもらった。

後から賑やかな男子二人連れが加わり
途中で常連らしいおじさんがひとりドアを開けて覗いたけれど
今いっぱいという女性の答えに
また来るわと帰っていった。

チャージ料なしで良心的なお値段。
角ハイボールを頼んで他の方のリクエスト曲にひたり、いい気分。

お母さんも何かかけてもらう?
スマの言葉に
手作りの、かなり年季の入った曲名集を開いてみたものの
実は店に入った時から、
かけてもらいたい曲はほぼ決まっていた。
臨月というLPの中の「夜曲」という歌。

1981年に出たアルバム。
私は母を亡くして間もないころ
そしてまた、恋する頃だった。

悲しい歌も、愛しい歌も、みんなあなたのことを歌っているのよ。

あの頃は中島みゆきよりユーミンの方が好きだったし
むしろ洋楽のLPを月に二枚くらいのペースで買っていたし。
でもこんなふうに、胸が疼くような懐かしさを感じるのは
中島みゆきの歌なのかもしれない。

彼女の歌は幸せな時よりも
悲しいとき、つらい時
何かを乗り越えたい時に心に添うような気がする。

それが今も聴き続けられている所以なのか
この日も後から20代と思われる青年が一人で入ってきた。
母親がよく聴いていたんですと
話し始めてみたらスマと同じ歳で話がはずむ。

色々な世代の見知らぬ人が
中島みゆきを聴きながら時を過ごす。
タカセ会館二階
不思議な空間だった。

夜曲を貼りたかったけれど
オリジナルはなかなかないので
素敵なカバーがあった曲「ホームにて」





帰りがけ寅さんとスマと三人の写真も撮ってくれた。
すっかりいい気持ちになって店を後にし
冬の京都の夜を歩いた。
あの時の写真
今頃高瀬川の近くのBERきさらぎの一枚に加わっているのだろうか。















by sarakosara | 2017-04-08 17:10 |