嵯峨野さやさや

竹林を通り抜けると、やがて嵐山のメインストリート。
Mちゃんのお薦めの甘味屋さんがあるというのでついて行ったのは
渡月橋にもほど近い
X cafe(イクスカフェ)というお店。

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旧豪邸をリノベーションしてあるらしく
石庭や緑の美しいお庭を見ながら甘味が楽しめる
とても雰囲気の良いところ。

色々魅惑的なメニューがあったものの
思いの外お腹がすいていなくて迷った末に
京黒ロールの抹茶味を二人で半分に。
黒い生地は竹墨が練りこんであるとのこと
もっちりした食感で、クリームも抹茶のほろ苦で美味しい。
これなら二つ一人でいけたかも。
また足を運んでみたいお店です。

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Mちゃんとは、6年前の春に
山口のKちゃんも一緒に三人で大阪で会う約束をしていました。
しかし、その直前に東日本大震災が起きて
我が町は計画停電もあったり
関東圏も少なからず影響があり
私がとても旅行に行ける気持ちじゃなくなってしまって
大阪を味わってもらおうと、あれこれ計画を立てていてくれたMちゃん
三人で会うのは初めて、と楽しみにしていてくれたKちゃんには
ほんとうに申し訳ないことをしてしまったと
それからも時々思うことがありました。

今回ももし叶うなら
山口のKちゃんにも声をかけてみようかなと思ったのだけれど
お嬢さんがお産で帰ってこられるという記事を見ていたので
それはまたの機会にして
まずは、せっかくひとり時間の取れる今回
Mちゃんに会えたらいいなと
思い切って誘ってみたのです。

「あの頃楽しかったね〜」
と、Mちゃん。
「うん、楽しかったね」
そう返事をしてから、Mちゃんの言う、あの頃を思い出していました。

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あの頃はブログに夢中だった。
時に現実の生活がなおざりになるくらいに
仕事から帰るとパソコンに向かって
みんなの記事に一喜一憂して。
感情移入しすぎて友達との距離もうまくとれず
正直言って、私には楽しかっただけではなく
ほろ苦い思いもいっぱい詰まっている時間でした。

遠くの国の友達の話も出ました。
ちょうどオバマ大統領が誕生した時だった
彼女の気持ちも浮き立っていたっけ。
あれから8年。
どうしているのかなぁと思う人達は他にも何人か。
そして、もっと遠くの国へ旅立ってしまった大切な人もいた。
色々なことが変わって
それぞれの今がある。

ちょうど偶然
その「あの頃」を共有していた
別の友人から、年賀の返事のメールが届いていたので
行きの新幹線から
これからMちゃんに会いに行くこと
嵯峨野を二人で歩くことを伝えると
よろしくと一緒に、懐かしい歌のことが書かれてありました。
それからしばらく、この歌が頭の中でくるくる。



もうブログを書かなくなってしまった方も多いけれど
今も変わらず、こうして語り合える存在でいてくれる友達に感謝。

スマのところへ行く路線を念入りに教えてもらい
これからもよろしくね、
また会いましょうと、さようなら。
ありがとう、トックン。




# by sarakosara | 2017-01-22 16:17 |

あの日の景色

念仏寺からまた引き返し
もと来た分かれ道を今度は行きとは違う方へ。
そろそろお昼だねと、行き当たりばったり
惹かれる方へ。

寿楽庵、ここにしようか。
靴をぬいで板戸を開けると座敷にヤカンの乗った石油ストーブ。
ガラスの入った障子の向こうには庭が見えて。
知り合いのおばちゃんのお家に
お邪魔したかのようなほっこり落ち着く雰囲気の茶店。

二人とも、あつあつの鍋焼きうどんにしました。
お餅入り、具沢山。
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品のいいお店のおばちゃんが
地のレモンをいただいからレモン茶を作ったので
どうぞとサービスしてくださり
それから庭の方を指して、
このすぐ裏手に、寂聴さんの寂庵があるんですよ、
せっかくだから寄って行ったらと
これまた品のいい京言葉で教えてくれました。
ゆず茶ならぬ、レモン茶美味しゅうございました。

お薦めの寂庵さんをまわり
表札の瀬戸内というお名前に、おお、ここにいらっしゃるのかと感心し
嵯峨野の竹林方面へと向かう。

二尊院の山門に書かれた小倉山の文字を見ながら
百人一首より先に小倉大納言を思い出していたその時
Mちゃんが、
「あ、ここ!」と、指差した。
「ね、ここじゃない?」

左に折れると落柿舎がある曲がり角の向こうに
確かに私の記憶の中の風景が広がっていました。

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「そう、ここ、ここ!」
それにしても、Mちゃん、よく私の説明だけで
ここだとわかってくれて。
「やっぱり奈良じゃなかったのね」と喜んでくれた。

その時人力車のお兄さんがお客さんを乗せて立ち止まり
ここは数百年前から変わらぬ風景が広がっているのですよと
まるで私に伝えてくれているかのように話し、また走って行きました。

高校生の時に来た時は
反対にこちら側から念仏寺に向かったのでしょう。
なぜかこの道が印象的で記憶に焼き付いていたのです。
原っぱの向こうの茅葺き屋根が落柿舎。
その名のとおり、まだ柿の木には赤い実がいくつか残っている。
念仏寺をリクエストした一つの理由に
この風景をもう一度見てみたいという思いがあって
ほんとうに嬉しかった。
あの18歳の嵯峨野を追想することができました。

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嵯峨野の有名な竹林を通る頃は奥の道は
山の影になり仄暗くて、妖の世界。
二人一緒の写真を撮ってもらい
最後のお茶の時間。



# by sarakosara | 2017-01-20 17:15 |

化野念仏寺

念仏寺、ここはかつて風葬の地だったとのこと
野ざらしになっていた遺体を
空海が供養したことがこの地の始まりだそうです。

京都には、鳥辺野(とりべの)、化野(あだしの)、蓮台野(れんだいや)という
三つの風葬地があったと言われており
化野のあだしとは、はかないとか、むなしいという意味があり
このあたりは、あだしなる野辺と言われていたのが
化野となったのだといいます。

西院の河原。

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儚いの変換をしていたら、
墓ないと出てきて、偶然とはいいながら
まさにお墓のない人たち野ざらしになった人たちの
供養のためにできた場所だったのだなと。

Mちゃんに聞いた話では
鳥葬という風習もあり、その場所もあったそうで
やはり野ざらしになった遺体を鳥がついばむ形で弔う。
これを酷いと思うのか
あるいは、自然に帰っていくととらえるのか。

今ではありえない形ではあるけれど
誰もがいつかはたどり着く死というもの。
そしてお墓というものへの考えを
あらためて思うものであり
互いに一人っ子のMちゃんと私。
親のお墓や仏壇の話
そしてやがて迎えるであろう自分の最期の時のことも
少し話しました。

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トーラナという鳥居の原型となった
日本でも珍しい三層の門が
仏舎利塔の前に建っています。
お寺に鳥居?と思ったのですが

トーラナがインドの仏教寺院やヒンドゥー教寺院にみられる門のことだそうで
それで納得というわけ。

本堂のそばに
こんな言葉が書かれていました。

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出典はわからないのですが
なかなか深くて面白い。
豆腐の美味しい嵯峨野ならではの例えなのでしょうか。
なかなか豆腐のような女人には程遠い我が身を
思い知るばかりだけれど
終わりの三行がいいなと。

豆腐の如く柔らかくてしかも形を崩さぬ
味がないようで味があり
平凡に見えて非凡

もう一つ、そのそばにこんな言葉も。
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俗世間つもり違い十ヶ条。
ああ、わかるわかる。
こちらは、すっとわかります。
煩悩は捨てきれないし
欲もまた。
生きていくって奥深いものです。



# by sarakosara | 2017-01-16 19:49 |

念仏寺への道

京都駅からJRの在来線に乗り換えて降りたのは嵯峨嵐山駅。
そこから一緒に歩いたのはブログの旧友Mちゃん。

もうずいぶん前に初めて会った時、
歩き潰したという靴を片手に持っていて
びっくりしたり笑ったりしたのも懐かしいこと。
だから歩け、歩けはお手の物と思い
前もって、いくらでも歩きますよ〜と伝えてあった。
私のリクエストは化野念仏寺。

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穏やかに晴れ、そぞろ歩きにはもってこい。
道案内は任せたよと大船に乗ったつもりだったけれど
案外方向音痴なのよぉと言いながら
でも今はこれがあるからねとスマホ片手に笑うMちゃんについていきます。

平日、しかも化野は少し奥まったところにあるためか
観光客の姿もまばらで
うらうら静かな田舎道が続きます。
少し勾配があるのか
おしゃべりしながら歩くと、軽く息がきれる感じ。
私より少し年上のMちゃんは涼しい顔で颯爽と。
さすがテクテクのプロ。
聞けばハイキングのサークルに入ったのだけど
80代のお年寄りがそりゃぁ元気とのこと。

竹細工の店やおみやげ屋さんが並ぶ通りに出ると
現れたのは異様な姿の達磨さん。
ちょっとぎょっとする姿。眉毛でお目目もかくれているし。
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日本一の良縁ヒゲダルマとある。
お互いまだ独身の子がいるので
これはありがたくご利益にあずからねばと、お髭をなでなで。
good match of top of Japan と書いてある。
top of Japanにほんまかいな?と言ってはご利益はないでしょう。
お願いしますね、ダルマさん。

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まだ正月飾りのある鮎料理の店が数件並ぶあたりを通りすぎると
化野念仏寺への入り口が見えきました。

念仏寺はもう40年近く前
高校の卒業の時に
友達数人で卒業旅行に来たところ。
当時はanan nonnoが女の子に人気の雑誌で
アンノン族は雑誌片手に旅に出た
まさにそんな流行に乗って、この地を訪れたのだと思う。

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その時に念仏寺までの道で
とても印象に残っていたのが
開けた風景の中の田舎道。
田んぼでも畑でもない、そんな記憶があるのだが
念仏寺への道すがら、
その記憶の中の風景はなかった。

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Mちゃんも一緒に、ここら辺かしらと探してくれたけれど
どうも違う。
もしかしたら奈良だったのかも。
私の記憶も曖昧で自信がないし
風景も当時とは変わっただろう。
家もけっこう建ったのかもしれないしねとMちゃん。

果たしてその記憶の中の風景は見つかったのか。

続く


# by sarakosara | 2017-01-16 18:25 |

三十三間堂のお餅

今日は鏡開き。
今回の旅、お餅にまつわるちょっとしたエピソードがあったので
順不同になりますが、京都の最後に寄った
三十三間堂のお話。

私はミコと一緒の二度目の京都で行ったことがあるのですが
寅さんとスマがまだ行ったことがないから
一度は行ってみたいと。
折しも雨降りの一日になってしまったので
本堂の中を拝観できるのもちょうど良いしということになりました。


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内部の写真は撮れないのでホームページからお借りした画像ですが
ここでは見えない中尊という大きな観音様を中心に
左右にまだまだいっぱい観音様が並んでおられます。

正式名は蓮華王院 三十三間堂。
中尊を中心に左右500体の、十一面千手千眼観世音。
千手観音を蓮華王というのですが、これは観音の王という意味だそうで
蓮華王院という名にも納得でした。
1001体の観音さまそれぞれに十一面。

と、ここで疑問、十一面なら眼は一体につき22眼ということでは?
それなら千手二十二眼では?
そんなことを思って今さら調べてみたら
この千眼とは、千本の手のひらに眼がひとつついているということらしい。
で、実際は手も千本ではなく
胸の前で合掌する二本の他に40本の手があるとのこと
その各一本の手が25の世界を救うものであり
よって20×25で1000ということなのです。

その観音様たちを
28体の国宝の仏像がお守りする形で居並ぶ姿は
何度見ても圧巻。
それぞれ少しずつ表情や輪郭も違い
どこかに自分と似た観音様がいらっしゃるみたいです。

ミコと行ったのは二度とも暑い夏の盛り。
そして今回は氷雨降る冬の最中。
雨の中あちこち歩いたので靴が濡れてしまい
右足の靴下も指先が濡れて
靴を脱いで歩く本堂は冷え切っており
外は降りしきる雨音。
足がジンジンとかじかんでいきます。

と、中尊の前が暖かに明るく照らされていて
なにやら人だかり。
何かと思えば、お正月に観音様にお供えされた鏡餅のお下がりが
いっぱい積まれていて
ご自由にお持ちくださいと書かれているではないですか!
時々取り替えるのか、
お下がりのお餅がたくさん出るようなのです。

包丁は入れず開かれているので
形も大きさもまちまちですが
これをいただかない手はないねと
五つほど頂いてきました。

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縁起物だからと二つはスマに渡し
残り三つ、帰ってきてからさっそく焼こう焼こうと。
鏡開きまで待ってお汁粉にしたらよかったのだけど、待てなくて(笑)
お餅本来の味というのか、とても美味しかった。

観音様のお下がりというだけで
なにやらありがた〜い気がしてくる。
お正月あたりに行くことがあったら
ぜひ覚えておかれるといいと思います。

今朝は缶詰のあんこを開けて
我が家のお餅でお汁粉食べました。
寒い日にコトコト小豆を煮て作りたいのだけど
二人だと持て余しそうで。

でも、この冬、一度はコトコトしてみようかな。



# by sarakosara | 2017-01-11 17:19 |

京都へ

京都に行ってきました。
スマがいるうちに泊めてもらって
何度か行っておきたいねと、寅さんと話していたものの
なかなかそれぞれの都合と休みが合わず
他の約束が入ってみたりで、ぐずぐず先延ばし。

結局一年近く経ってしまいそうなので
これは思い切るしかないねと
新年の私が休みのうちにと決まった京都行き。

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今回は私が一日早く発ち
ひとり京都をするつもりだったけれど
もし、もし会えたらと思う友達がいた。
どうしようと迷って思い立ったのがもう年も押し詰まった頃。
まだ松の内なので無理はしないでね、と連絡したところ
年明けに、都合がついたのでランチしましょう
積もる話はその時に、とお返事。
やった〜と小躍りで
ウキウキ京都の始まりです。

一日目は友人と。
二日目、三日目は寅さんも合流して
スマも一緒に三人で巡った二泊三日。

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まずは初日、
友達との待ち合わせは京都駅中央乗り換え口。
2009年に会って以来8年ぶりの再会。
ぜんぜん変わらぬ笑顔が
乗り換え改札の向こうで手を振っていました。

懐かしいけれど、ついこの間会ったような気もするのは
互いの近況を知っているせい?
8年の間には色々なこともあったのに
時間はぎゅっと縮まります。

電車を在来線に乗り換えて
私のリウクエストで化野へ。






# by sarakosara | 2017-01-10 16:23 |