きもの

少し前に友達から、間違えて二冊注文しちゃったのだけど
さらちゃんよかったら読んでって、いただいた本がありました。
自分が読みたくて買ったわけではないからどんなかなって思って手にしたけれど、
タイトルの「きもの」という言葉にすでに興味がわいていました。

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この「きもの」という本、幸田文さんの自伝的な作品とは言われているものの
まったくの自叙伝というわけではないらしいのですが、
着物の着心地にこだわり、
利発で少し神経質とも思えるようなこまやかな感性の持ち主、主人公のるつ子が
おおぜいの家族の中での末っ子としての立場に悩みながらも
よき理解者の祖母とともに、
母をなくしたり、震災にあったりしながら
祖母の知恵に支えられて成長していく様が描かれています。

この中で、ずっと伏線のように登場するさまざまな着物。
よくぞここまで着物の話で通していながら、
るつ子の人生や人となり、家族の絆などが描けるものだと、感心しきりでした。
姉の結婚にまつわる晴れ着の情景も美しかったけれど、
おおよそが生活に密着した、普段着としての着物にまつわる話、
そして時にはひとりひとりの感情や人柄まで表す着物。
日本人の生活に季節や、場に合わせて着られてきた着物の数々がとても興味深く思われます。


私の場合も、和服が普段着だった時代に生まれた祖母と、
着物が好きで仕事の時も和服姿が多かった母のもとで育ったので
着物はごく身近にある、親しみ深いものでした。
話の中に出てくる、着物を仕立てる生地の種類も
祖母や母がしょっちゅう口にしていた言葉が数多く出てきます。

木綿はもちろんのこと、お召しや、銘仙(めいせん)、縮緬(ちりめん)、綸子(りんず)、メリンス。
仕立ての種類、袷(あわせ)や単(ひとえ)。
羽織に長じゅばん。
それぞれが懐かしく、引き込まれるように読みました。

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私の子供の頃は衣類の入れ替えがひとつの季節の行事のようになっていました。
さあ、今日は・・と、母と祖母が朝から押入れの柳行李をひっぱりだして
衣類の入れ替えを始めます。
小さな頃の私はそんなそばで、行李の蓋に入って遊んだり、
祖母が古い着物をほどいて洗い張りした生地の端切れで遊んだりしたものです。
ナフタリンのかすかな匂いがして、
眠っていた服や着物たちが、夏が来たよと、知らせてくれるようでした。

端切れといえば、裁縫をする祖母がよくほおずき人形を作ってくれました。
小さなオレンジ色の顔をした人形の頬はぷりぷりと丸くて
きれいな色した着物が似合っていました。

もうひとつ端切れで思い出すのが小学校の時に祖母が作ってくれたお手玉、
祖母が選り抜いた布地を小さく長四角に何枚も切りそろえ
色を上手に合わせてぬい合わせます。
たいがい無地と柄ものの組み合わせで、祖母のセンスはなかなかのものでした。
うろ覚えながら、鶯色の無地に、
小豆色か、もう少し明るい海老茶のような地に花の染めがある生地。
しっとりとつるりとした生地で、中に入った小豆の持ち重りもちょうどよく
しっくりと手のひらにおさめると、それは心地よかったのを覚えています。
ふるい着物の柄なので、友達にも珍しいらしく
さらちゃんのお手玉素敵、とほめられ、大のお気に入りでした。
何度も何度も使って遊ぶうちに端の生地が薄くなってしまったけれど
それでも小豆がこぼれてしまうまで使っていました。

つい先日、着なくなった和服や帯があったら買い取らせてくださいという電話がありました。
祖母や母のものがまだ残っているのですが、祖母のものはもちろん、
母も小柄だったので、私には裄も着丈も足りないものばかり。
誰も袖を通さないくらいなら、いっそ誰かに着てもらったほうが・・そう思ってかなり悩んだですが、
手放してもいいかと思うものは、
私には思い入れが無いといえ、おそらくいくら古着といっても、売り物にもならないものばかり。
かといって、これなら安心して出せると思うものは、
母や祖母も大切に着ていたものばかりで、私にも思い出深いものなのです。
裄や丈、母のものを直しに出すにしても安くないのはわかっているし、
直したところで、はたして私が袖を通すだろうかというと、それもはなはだ心もとない話なのですが
やはり母たちの大切な着物は手放せませんでした。

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昨日は母の祥月命日、父の名づけた紫陽花忌でした。
写真は昨日の夕空と紫陽花。
父の庭から紫陽花をいっぱい切ってきて、母にあげました。

箪笥をあけて、古くなった、たとう紙を開くと、母の残り香がまだしそうな晴れ着があります。
でも普段にきていた、擦り切れそうな着物をより愛おしく思います。
どちらもやっぱりいつか袖を通してみなくちゃと思います。
# by sarakosara | 2010-06-05 16:57 | 思い出小箱

コップブラシの花

早いもので6月です。
あいかわらず新システムになってからの仕事ははかどらず
でもだいぶ慣れてきたので、あわてずにこなしています。
新しいシステムに四苦八苦しているのはどうやら私だけででなくて、
めちゃ仕事のできる上司も一緒らしく、
間違いがあるよりは確実にねと、ひとつずつこなす日々です。

で、そんな時の大敵が眠気、
打ち出されたデータをひとつずつ目視していくのでこれが眠くなるのならないのって。
眠気ざまし系のガムをかんだり、飲み物をとったり
あの手この手で対策をするのだけどどれもこれも今ひとつ。

昨日もトイレに立って体操でもしてくるかな・・って思っていたら
違う部所の友達が
「もしミントが嫌いじゃなければいいものあげるよ」
ってくれたのがこれ。
「噛んだら爆発ミントが広がる」
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普通の飴玉を少し小さくしたくらいの大きさなのだけど
今までに経験したことのない衝撃でした。
フリスクを何十個もいっきに口にいれたような。
私は恐る恐る少しずつなめていったけど、
きっと噛んだら大変なことになりそうな刺激なんです。
でも、目覚めることは請け合い。
私にしてもこれは最後の手段的な秘密兵器になりそうだけど
さっそく帰り道で買ってきました。

睡魔とたたかう時には力強い味方になってくれそう、
車の運転とか、勉強中とか。
かな~り強い刺激だけど、ミントの苦手な方でなければ、一度お試しあれ。
とはいっても、どうやら、とある薬局でしか売っていないらしくて
わが町にはけっこうあるのだけど、
どこでも手に入るというわけじゃないみたいです。

そんな帰り道、先日書いた花の名の記事を思い出して
このあいだから気になっていた花の名を考えてみました。
それがこの花。
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どうみても、こうみても、
どうしても浮かぶのは、コップブラシ。
ちょっとロマンチックじゃないけれど、これはコップブラシフラワーだな。
そう銘々してから家に帰り、
コップブラシに似た花で一応検索してみたら
なんと同じような検索をしている人がけっこういて、
おまけに本名も「ブラシの木」というそうな。

みんなそう思うんだ・・
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コップブラシフラワー、ちょっと面白いネーミングだって思っていたのだけど。
名前が当たったことが嬉しいような、
ありきたりの発想しかできなかったことが、つまらないような。
そんなこんなの帰り道。
# by sarakosara | 2010-06-01 06:40 | 日々 | Comments(18)

包丁名人

いつの頃からか、結婚するなら包丁の研げる人がいいなあと思っていた。

結婚する前に確かめたわけではないけれど

寅さんは包丁を研ぐのが上手かった。

ふたつの砥石を使って、しゅっしゅと手際よく包丁を研いでいく。

切れ味がよくなった包丁を使うと、自分の料理の腕があがったような気になる。

涙はぽろぽろこぼれるけれど、

タマネギのみじん切りなんて、いくつでもしちゃうよ、ってな勢いだ。

結婚してから今までずっと私の包丁を研いでくれた寅さん、

これからもずっとお願いします。

包丁は「未来を切り開く」縁起物だそうだ、

私はその包丁で、美味しい料理を作るから。

トントントンって、まな板でいい音をさせるから。

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# by sarakosara | 2010-05-31 23:31 | 想う

ほどほどを知って楽しむお酒かな

昨日は歳若いお友達が来宅、ひさびさに我が家で食事をしました。
30代独身、もっかお嫁さん募集中、
仕事仕事の日々でなかなか恋愛もできないっていうのが現状のようです。
たまにどっさり食べてもらおうと手作りの料理をあれこれ用意したら
気持ちいいほどたくさん食べてくれました。
M君、傘を忘れて帰ったでしょう、年末の忘年会までとっておきますね。

彼はお酒が強いので飲み物は任せたよとお持たせ。
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前回は同じく日本酒好きの寅さんがバッチリつきあって、つぶれてしまいました。
息子みたいな歳なんだもの、しかたないよね。
ビールはこんなに色んな種類を用意してくれて、すっごく美味。
まだ残っているので、今夜もどれにしようか楽しみです♪

そして、その前夜、金曜日の夜は仕事を少しだけ早引けさせてもらって
かねてから約束をしていたスマの学校のお母さん友達4人と新橋へ。
浪人中だったスマの親友が晴れて志望校に合格したので
いつかお祝いしようねと楽しみにこの日を一年待っていました。

4人の中でもスマの今も一番の友達とは、
中一の時にお互いのサブバッグを間違えて持ってきたのがきっかけ。
その時に電話でおしゃべりしたお母さん、
後から知ったことには、出身が札幌とのことで、色々なご縁を感じる出会いであり、
スマは毎冬札幌のお祖母ちゃんのところに友達と一緒にお世話になったり
早くに祖母たちをなくしてしまったスマにとっては
自分のお祖母ちゃんのように心置きなく過ごさせていただくありがたい場所になりました。
それ以来私達も子供を離れてもすっかり息のあった友達になり、
お酒好きという趣味も一致して、時々ふたりでふらふらしてくることがあります。

久しぶりの新橋の週末の夜、
ここ新橋は私が最初に勤めていた職場も近くて
二十歳の頃も、残業帰りにこのネオンをみながら帰ったり
時々社長に飲みに連れていってもらったり、
ひとつ年下の後輩の男の子とも寄り道して帰った懐かしいところです。
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その頃はどんなにハメをはずした飲み方をしても、もうだめだ・・と思っても
翌日には不思議なほどケロリとしていました。
もともとお酒が強いというのもあったのだうけど、なんであんなに飲めたのだろう。
それが40代になる頃から少しずつ、あれ?と思い始め、
ちょっと飲みすぎると翌日が悲惨なことになるように。
それでも、あれ?あれ?と思いつつ
翌日は翌日だ~と飲み続けてしまった40代。
ところが、さすがに50代になり、
翌日は翌日とも言っていられなくなりました。
すると不思議とすんなりとお酒をセーブできるようになっていたのです。

気持ちよく飲めて、ほろっとすればそれでよし。
ずいぶん大人になったあと思うこの頃(遅すぎだけど)
たぶん父譲りで、晩酌はきっとこれからも欠かせないと思うけど
少しだけ飲んで楽しめて、心がほんわかと軽くなるようなお酒がいいなあと思います。
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今もほとんど毎日晩酌の相手をしてくれる寅さん、
二人で飲んでおしゃべりして、今日もお疲れさまって言えるのが
もっかの幸せな時間です。
ほどほどに飲んで、ほどほどにしあわせ。
「我が家は毎日乾杯だね」って笑う寅さん、もしかして明日は24回目の記念日よ
きっと今日が繰上げ前夜祭、昨日の残りのビールで乾杯しましょ♪
# by sarakosara | 2010-05-30 15:29 | 好きなこと | Comments(10)

花の名

4年前に初めてブログを書き始めて3ヶ月ばかりたったころ
ある花の名を尋ねる記事を書いたことがありました。
まだ言葉をかわすひとも少なかったけれど、
みんながその花の名を調べてくれました。
でも結局わからず、ある友達がそれならと名前を考えてくれました。
その名は、「ラウンドブルースター」
なんて可愛い名前なんだろうと、その花をそう呼ぶことにしました。
これは4年前の写真。
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そんなある日、
初めてコメントしますがと、ある女の子がその花の名前を教えてくれたのです。
その女の子は電子図鑑等でも検索してくれて
それでもわからず、花の名を調べあう掲示板にまで尋ねてくれたそうなのです。
それでわかった名前が「シラー・ペルビアナ」
後で知ったところでは、
彼女はgreen birdという緑を大切にというグループで活動している学生さんで
どうやら偶然にもミコの高校の同窓生なのかもしれないと思われ、
たぶんその頃高校生で、今もミコと同じくらいの年齢のはず。
4年ぶりにそのサイトをのぞいてみたら、
まだ元気にブログの更新をしているのをみつけ、嬉しくなりました。
ついでに4年前に書いた自分のブログをしばらく読みふけってしまいました。
てらうことなく素直に書かれた言葉達、
初めて書き始めた頃のことも懐かしく思いました。

不思議な縁で私に伝わった花の名。
この小さな青い花の名は、その時から私に二つできたのですが
残念なことに、二年ほど前から葉は元気なのだけど、
花は咲かなくなってしまいました。
いつもこの季節に咲いてくれていた花、また咲く日を待っています。

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毎日通勤で歩いていると、見知らぬ花がたくさん咲いています。
星は最初に発見した人が名前をつけることができるとか。
それなら花の名前は誰がどうやってつけてきたのでしょう、
今地球上にある草花には、どれにももれなく名前があるのでしょうか。

「ラウンドブルースター」のように、
自分だけの名前をつけてみるのも楽しいかもしれないな、なんて思いました。
# by sarakosara | 2010-05-30 11:37 | 思い出小箱 | Comments(4)

咲いた咲いた

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雨上がりの今朝、西洋朝顔のヘブンリーブルーが咲きました。
この花は短日植物で夕方のかんかん照り付ける陽や夜の街灯にも反応して咲かないこともあるとか。
昨年職場の友達からもらった種を植えたのがゴーヤのプランターの隣、
一緒のネットに這わせてブルーの花もベランダで楽しもうと思ったのが運のつき、ここはリビングの明かりが夜遅くまであたってしまうのでした。
いずれにしても秋になってから花がよく咲くときいていたので、あきらめずに待っていたのだけど、とうとう最後につぼみをつけたまま咲かずに終わってしまいました。
よーしリベンジと今年は苗から買って、なるべく街灯のあたらない外に置いたら
なんと、もう花が咲いてしまったのです。
おいおいおい・・
もうちょっと遅く咲き始めるのがこの朝顔の特徴なんだけどなあ・・
去年は咲かず、今年は5月に咲き始めるとは、う~ん、どうなってるんだろう。
でも清々しいブルーがしばらく楽しめそうだから、ま、いっか。

そして、もうひとつ咲いたのものがあるんですよ~♪
今日の帰り、火曜日特売の88円均一セールのスーパーに寄ったら
またしてもお買い得の蕪。
ちょっと季節はずれかなあと思うけど
ふさふさに葉がついて88円はちょっといいでしょ。
さっそく例によってサラダを。

で、その時の蕪の切り株で・・
# by sarakosara | 2010-05-25 23:47 | 日々 | Comments(10)