ふたたび、ふたり

先週末はスマの引越しだった。
京都から帰って2カ月足らずのこと。

スマの預金通帳はすっからかんだし
当初はお金を貯めるため、我が家から通うつもりでいたけれど
片道一時間半近くかかる職場。
往復では三時間近くも通勤に時間を使うことになる。
新人は、あれこれやることも多いし、時間を気にして働いていられない。
家財道具も一通りあるし、
ということで、一人暮らしを決心した。

スマがネットで見つけて懇意になった不動産仲介業者の営業マンは
スマと同じ年頃らしく
休みのたびにあちこち内覧に車を出してくれたらしい。

そして結局決まったのがURの賃貸。
築50年、ご長寿の団地だ。


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でも50年前の団地は、当時の最先端。
ゆとりを持って作られており、緑も豊かで気持ちがいい。

寅さんは子供時代、父親が抽選に当たり
初代の団地、千葉県の松戸市に作られた常盤平団地で
父親の転勤で関西に引っ越すまでの数年を過ごしている。

当時の公団住宅は仕様がほとんど一緒なので
スマの部屋を見て、いいなぁいいなぁ、懐かしいなぁ〜を連発。


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こんな配達の牛乳受けもあるんだよ
お母さん知らないだろうと、
懐かしげに、ここが寅さんのツボだったらしい。

牛乳受けは知らなかったけれど
私も子供のころ友達が近所の団地に住んでいて
その頃の間取りそのままの部屋を見ながら
当時を懐かしく思った。

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さすがに築50年。
洗濯機を置く防水パンもなく、お風呂に排水なので
高低差をなくすため、かさ上げを自分で工夫しなくてはならなかったり
随所に古さは隠せないけれど
青畳の香りも清々しく
きれいにリノベーションされていて
気持ちよく整っている。

和室ふた部屋に、フローリングのLDK。
収納はたっぷりだしベランダつき
南北に窓があり
北側の部屋にはベッドを入れたけれど
LDKの窓から、こちらの窓まで、心地よく風が吹き抜けていく。

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横浜に一年、京都に二年
いずれの部屋も1Kで、まぁ学生には十分なところだったけれど
3度目の一人暮らしはゆとりの空間で過ごせそうで
自分のお給料で少しずつ整えていくのも、楽しみにしているようだ。

公団住宅には、初めての利用で35歳以下なら
格安な賃料で貸してもらえる
アンダー35割というシステムがあり、
スマもそれを利用している。

3年間までという縛りはあるけれど
3年経てば30歳。
スマの生活もどう変わっているかわからないから
その時点で考え直せばいいというスタンスで決めたようだ。

職場まで自転車で5分ほど。
かなり時間が有効に使えそう。

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さて、そういうわけで
我が家は、ふたたび私と寅さんの二人暮らしになった。

スマの出勤に合わせて5時半起きだった朝も
30分ほど寝坊ができそう。

ひと月前は、スマのいる生活に慣れず
フゥとため息ついていたのに
やっとそのペースができた頃には
いなくなってしまう。
いれば面倒、いなければ淋しい。

それでも一年前の今頃は
悪性リンパ腫の疑いもありと我が家でひと月あまり養生し
ちょうど就活最中で心配したもの。
まずは元気な今があることに感謝しなくてはと思う。
そして名実ともに大人なのだから
自分で身を立ててくれればそれで十分なのだろう。

ミコの結婚式に始まり
春からずっと子供達のことで忙しかった。
いつになっても、幾つになっても
心配は尽きないけれど
今は寅さんと二人の日々を大切にしよう。










# by sarakosara | 2018-05-18 22:25 | 家族のこと

青い鳥

もうひと月以上前のこと
私の友達からミコへと結婚のお祝いが届いた。
荷物は私宛だったので
なんだろうと包みを開けてしまったけれど
ミコちゃんに渡してほしいとのこと。
可愛いマグカップとお皿のセットだったので
ミコに渡す前に写真を撮った。
青い鳥と四つ葉のクローバーが、幸せをいっぱい届けてくれそうだ。

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昔の話。
父が運転免許を取ったのは40代になってからのこと。
そして私が小学生の頃、晴れて我が家にやってきたのは
ダットサン・ブルーバードの中古車だった。

ツートンカラーに丸いライト。
今画像を見れば、おしゃれで、渋いなぁと思うけれど
当時小学生だった私には、どことなく丸いフォルムが
今ひとつ気に入らなかった。
いや、ピカピカの新車じゃなかったことが
気に入らなかったのかもしれない。

免許を取るのこそ遅かったけれど
父は運転好きを発揮して
私や母を乗せてあちこちへ出かけた。

2台目も、歴代3代目のブルーバード。
またしても中古車だったけれど
今度は少し角ばったフォルムで色もメタリックなブルーグレーだったと思う。
休みの日は私を乗せて川遊びや山遊び。

小学生の頃の夏休みには
母の会社の保養所へ親子三人、父の車で出かけるのが恒例になり
普段家を留守にして働く母も一緒に
のんびり出かける旅が楽しみでしかたなかった。

高校を出てからも、私の専門学校があった御茶ノ水と
父や母の職場が近かったので
母も早く帰れそうな時は
三人で待ち合わせ、車で帰ることもあった。


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思えば車の中は楽しい時間で満ちていた。
ふだん母は留守がちで、父と祖母は諍いが絶えず
その間に入る私は仲立ちに心を砕き
家はいつでも楽しい場所というわけではなかった。

それが車で出かける時は
ひととき穏やかな時間が約束されている。

坂道で調子の上がらない中古車に
「青よ頑張れ!」と声をかける父。
助手席は母の指定席。
私は後ろのシートから父や母に話しかける。
憂いも配慮も要らない
まさにその頃の私の幸せな時間は
青い鳥、ブルーバードに乗っている時だったのかもしれない。


ゴールデンウィークはカレンダー通りなので
谷間があるけれど
気持ちはゆったり、やはりお休みは嬉しい。
ミコもすっかり体調快復して
連休は二人で温泉に行ってくるらしい。
昨日も今日も気持ちいい風が吹いている。












# by sarakosara | 2018-04-30 14:30 | 思い出小箱

お弁当が美味しい

仕事に通う道のケヤキ並木、
この季節、新緑の頃が一番好き。
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そんな通勤カバンの中には毎日お弁当が入っている。
コンビニ調達の日もあるけれど
自前のお弁当が量も味も一番好き。
そりゃ自分の好きなものだけ詰めていくのだものね。

焼き魚もレンコンのきんぴらも前夜の残り物。

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寅さんと二人の生活になって
夕食のおかずの残りが出るようになった。
基本その残りプラスアルファで出来るから
頑張る必要もないし、幼稚園児や女子高生のように
可愛さや色合いも必要としない。
だから苦もなく続くのだろうが
スマが帰ってきてから残り物が出にくくなりちょっと難儀している。
再来週のスマの引越しまでのことだけれど。

新生姜が大好きで、よくご飯のはじに乗せる。
薄紅色も可愛いし、まったりしたおかずばかりの時も
ピリッと口の中が引き締まる。

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このお弁当箱、ホーローの容器のように見えるけれどプラスチック製、
二段弁当箱より融通がきくから一段のこれが気に入っている。
おかずの少ない日はご飯のスペースを大きくしたりできるから。

ミニトマトとベーコンと玉ねぎのみじん切り、
コンソメ少々でご飯と一緒に炒めるとピラフ風で美味しい。
ケチャップはいっさい無しでも、こんな色合いになる。
これがご飯のスペース多目バージョン。

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ゆで卵も困った時のスペース埋めに活躍。
職場の友達にいつも上手に茹でるねと褒められる茹で加減は
水から入れて、沸騰したらそのまま三分、
そして火を止め、そのままお湯の中で三分。
それで、固からず、ゆる過ぎずのゆで卵になる。

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昔のお弁当箱は密閉が悪くて
よくおかずの汁がナフキンに沁みてしまって、やれやれ、になったり
幅広でサブバッグに入れても傾いてしまい
ご飯がギュウッと寄ってしまったりしたのものだ。
冬場はストーブのそばや、スチームの上で温めたいから
温めても大丈夫なおかずか母に確認したり。
お昼が近づくと、色々なおかずの匂いがしたのも懐かしい。


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今でこそ自分で作るお弁当が美味しいなんて言っているけれど
自分で作るものを美味しいと思うようになったのは
いつ頃からだろう。
結婚して間もない頃や
寅さんの両親と同居して夕食を作り始めた頃は
味付けや献立、食の好みなどもよくわからず
自分の腕前にも自信がなくて試行錯誤だった。

やっぱり料理は美味しいねの言葉が
いちばん嬉しいし、励みになるのだと思う。













# by sarakosara | 2018-04-28 17:51 | さら子の皿

遠きにありて思ふもの
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