母と桜
2010年 04月 09日
近所に大きな桜の木がなかったのもひとつかもしれないけれど
思い返してみても、母と桜の話をしたこともなければ、
一緒に桜を見に行ったことも記憶に無い。
母の大好きだった花は沈丁花に紫陽花、
どちらも散らない花。
どちらかというと目線よりも下に咲く花。
見上げる花を見るゆとりがなかったのだろうか。
それともあっという間に過ぎてしまう花に気づかなかったのか。
そんなわけないか。
まるで桜の花が散るように、たった四日寝付いただけで逝ってしまった母だったけれど、
母との桜の思い出がないのを今さら不思議に思うことがある。
今いたら一緒に見上げてみたいな、どこか連れていってあげたいなと思う。
聞いた記憶もないのです。
知ってるのは食べ物の好みだけ、というのもなんだかな~^^;
どちらかというと目線よりも下に咲く花。
思いがあらわれてて、好きだな、こういう言い回し。
トックンの好きなユリネを茶碗蒸しにいっぱい入れてくれたお母さん。
きっとお料理するのも、美味しく食べるのも好きな方だったのじゃないかな^^
庭の沈丁花や紫陽花はよく母と一緒にみたの
いつか鎌倉の明月院の紫陽花を見に行きたいねって口癖だったのよ。
散らない花っていうのは、ついこのあいだのトックンの記事で気づいたの、
そういえばどちらも散らずに朽ちていく花だなって。
ただの偶然なのだろうけど
なんだか母らしいなって今さら思いました。
子どものころ、母と花見に行ったのだけど
二人だけというのがイヤだったなあと…
そうそう、母が人里離れたとこの桜とか見に連れていくと
なんか、ちょうだいしてきまつ。
野花とかシャシャキ(仏さんの葉っぱ)とか…
石持って帰ったこともあったな。
お母さんにしたら小さな夕子ママを喜ばそうとしたのだろうね、
親の想い、子の想い、うまくかみ合わないこともあるけど、
ふたりで作ってきた時間はお互いに愛おしいものだと思います。
うふふ、そんな花見がいちばんいいな。
義母がそんな人でしたよ、郊外に散歩に連れていくと
あの花を摘んでいこうとか、帰りに車をとめてねって注文多かったな。
面倒で時々聞こえないふり、忘れたふりしたこともあったけど
そのくらいきいてあげればよかったなって今さら思う。
石は漬物用?あれって「この石!」とか思うらしいね、いや観賞用だったりして^^