人気ブログランキング | 話題のタグを見る

お盆の再会

13日は迎え火を焚いた。
昨日は叔母と従姉妹のマリちゃんが我が家へ。
マリちゃんはこの時記事にした従姉妹。
叔母とのすれ違いで、父のことも知らせずにいた。
ラインでのやり取りの時に
もしや父のことを知って連絡してきたのかな?
ちらっと、そう思ったけれど
そのことにはふれてこなかったので
いずれにしろ会ってからと思っていた。

やはり知らなかった。
実に数年ぶりに叔母に電話をしたらしく、
それで父のことを知ったのだという。

マリちゃんの離婚の時、叔母とのすれちがいの時
父が中にはいって心をくだいた。
奇しくも初盆の時に父の他界を知ったということも
巡り合わせなのだろうか。

「何もしらずにごめんね。
伯父ちゃんには色々心配かけたのに
生きているうちに会えずにごめんね」
と、涙をぽろぽろ。
こちらとて、叔母との事情で報せられずいたのだ、ごめんね。

お盆の再会_f0231393_17312262.jpg


ひとり娘とふたり暮らしの今。
すっかり大きくなった、久しぶりに会う高校生の孫娘に
叔母も、思わない日はなかったのよと目を細める。
可愛らしいその横顔は
昔のマリちゃんそっくり。

私が可愛がった末っ子従姉妹のマリちゃんがかえってきたようで
愛おしくてぎゅっとしたくなる。
でもやはり、マリちゃん自身をいちばんぎゅっとしたい。

父の茶の間でみんなで話しをした。
ひとしきり話した後、
やっぱりここにいないのが淋しいね、と叔母が言う。

「明日は終戦記念日だけど
よくここでお父さんとふたり
当時のこと話したのよ。
終戦の日に、兄達はみんなまだ帰っていなくてね
ある日突然玄関に立っていて
帰ってきましたと言った日のこと、今もよく憶えている。
もう戦争の話しをする人もいなくなっちゃった。
でも戦争は嫌。
ねぇ、スマ君、戦争行っちゃだめよ」
叔母の言葉には実感がある。

帰りがけ、マリちゃんの背中に手を当てて
こんどまたゆっくり会おうね、と言った。
まだまだ話したいことがあった。
でも久しぶりに会った叔母との時間を
まずはいちばんにと思って見送った。
もちろん叔母とマリちゃんの和解はこれからだけど
いつまでも一緒にいられるわけじゃないのだということも
マリちゃんに伝えていこうと思う。
初盆のいちにち、
ずっと心配していた叔母とマリちゃんのこと
父もほっと胸をなでおろしていただろう。
by sarakosara | 2013-08-15 18:13 | 日々

遠きにありて思ふもの


by sarakosara