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花曇り

待ち合わせは新橋、午後2時40分。
ゆりかもめに乗り換えて日の出桟橋へ。
浅草へ向かう水上バスに乗ります。
寅さんは初めて、私は以前ブログの友人と一度乗ったことがありました。
お天気は時々小雨が降るあいにくの様子だったのに
待ってくれない桜をもとめてなのか
けっこう人が多くいます。

団体さんから先に乗船、上の見晴らしのいいところはすでにいっぱいだったので
下のフロアに座りました。
水面に近い下の階だけれど、テーブルがついていて
売店もあったので、
ブログの友達と一緒の時に気になっていた
水上バス限定の「隅田川ヴァイツェン」を寅さんに所望。
二人で一杯を半分ずつ。
平成27年のお花見の始まりです。

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ひと心地ついたので、船の後ろのデッキに出て
両岸の景色を楽しむことに。
船は築地市場を通り過ぎ
佃島の超高層マンション群をみながら走っているところでした。
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春休みで、親子連れも多い。
年輩の女性の友人同士
それから私と同年代と思われる人が老親を観光に連れ出したり
色々な人でにぎわっていました。

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隅田川にかかる橋をいくつもくぐり。
ブルーのここは、清洲橋。
ドイツのライン川に架かるケルン橋をモデルにしているらしい。
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3月21日から4月12日までは
お花見特別ダイヤになっていて
いつもの終点より遠く
特別に吾妻橋より上流まで回遊してくれます。
墨堤公園あたりの桜が船から眺められるということで
お天気がよければ、もっと鮮やかに桜が映えたことでしょう。
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毎年寅さんと一緒に見る桜。
初冬の酉の市とともに
毎年の恒例行事になり
過去記事をみると、その年々がよみがえります。

互いの両親も見送り
すっかり暢気な私たち。
今はご褒美の時間だと、そう思うことにしています。

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舞い散る桜の中の若いふたり。
これからひとつの道を歩いていくのかしら。

この日はお日柄もよかったのか
結婚式の前撮りのカップルもあちこちでみかけました。
満開の桜の下
きっと心に刻まれる日になることでしょう。

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そんな二人だった私たちも
一緒に歩き始めてはや30年近く。
寅さんとは7歳年が違うので
親の心配がなくなった今は
寅さんが幸せであるようにと、そんなことをよく思います。

もちろん互いに年をとったので、ささいなことでイラっとすることもある。
けれど、何かに追い立てられる日々が過ぎた今だからなのか
あと何年一緒にいられるのかなと
そんなことを時々思うこともあって
すると、できるだけ笑顔がみていたい、そう思うのです。

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3月も終わろうとしてしてた30日、
急遽、今年度の地区の班長をすることになりました。
任期二日前のこと。
本来なら来年のはずだったのだけれど
今年務めるはずの方が、とある理由で土壇場でのキャンセル
今の班長さんから代わりにと泣きつかれました。

今年は父の三回忌も終えたので
寅さんとかねてから計画していた旅がありました。
そこに、班長の話。
古い一軒家が多い地区の15軒の班長。
月一度の班長会、月二回の配布物。
ゴミ置き場の管理
各種の回覧も多くて
地区全体の訃報などもしばしばあり、回し遅れると大変。
気楽に家をあけるわけにはいかなくなりそうです。

事情は察してくれて、協力するよと言ってくれた寅さんも
旅行のことを言うと、少しがっかりしたような顔。
来年にすればいいじゃないかと思ういっぽう
一年を待つのがもどかしい、
楽しみにしていた寅さんを喜ばせたい。
去年の班長さんにもお願いして
なんとか算段して行かれたらと思っています。

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水上バスに乗り込んだ時降っていた小雨も
浅草に降りた頃にはあがり
お花見のあいだ、降らずにいてくれました。
しかし、夕刻がせまるころ
言問橋から見える大きなスカイツリーの先端に
重い雲がかかりはじめ、また雨が落ちてきそうな気配。

そろそろ今夜のお店に向かおうか。
もう10年以上行っていないという
寅さんおすすめの店、「わくい亭」へ。
大きなメンチカツが美味しい!

この店に寅さんがよく行っていた頃は
こんな午後休はとれなかったね。
来年はいよいよリタイアの年になるかもしれません。
長いあいだ、お疲れさま。

店を出ると、少し肌寒い春の夜の雨が降っていました。
by sarakosara | 2015-04-04 22:20 | ぶらさら子

遠きにありて思ふもの


by sarakosara