12月の朝
2015年 12月 06日
早朝から各班ごとに分担地区の掃除。
今年は班長なので、あれこれ段取り。
古くからの一軒家が多い地区なので何かと気を遣うことも多い。
早く班長終わらないかなぁと指折り数えて過ごす一年も
折り返して、残すところ3ヶ月あまり。
月に二回の市の広報も班長がポストインしていく。
夕方仕事を終えたあとだともう暗くなっているので
最近は仕事に出る前に配ってしまう。
15軒の中には
お年寄りの一人暮らしも数軒ある。
表札には以前のまま
家族みんなの名前があったりする。
数年前に奥様をなくされたおじさんは
シルバーさんに登録していて
最寄り駅で駐輪場の管理をしている。
駐輪場を利用するとき、おじさんが当番だと
いつも笑顔で、行ってらっしゃいと声をかけてくださる。
来年度から民間に委託されることになった駐輪場
おじさんの仕事もなくなってしまうのだろうか。
先日の朝はドアの郵便受けに朝刊があった。
まだ休んでいるのかもしれない、
起こさないようにそっと広報を滑り込ませた。
それから自転車で出勤。
朝の空気が頬に冷たい。
裏通りのマンションの一階に洗濯物が風に揺れていた。
小さな女の子のトレーナーや靴下もゆらゆら。
ふっと結婚してからミコが生まれて数年を過ごした
アパートと、その頃がよみがえった。
小さなミコも思い出して胸がきゅっとなった。
なぜか幼い頃の姿を愛おしく思い出すのは
ミコのことが多い。
初めての子育てだったからなのか。
朝晩冷えてきた、12月の朝のこと。