以前記事に、ご近所が二軒相次いで立ち退きとなった経緯を書いた話。
建物もすっかり撤去されたその空き地に、
3階建てのアパートが建つことになった。
挨拶に来たのは
業者の人で、タオル一本でよろしくと。
留守だったら、おそらく説明のチラシと一緒に
郵便受けにでも入れておかれたことだろう。
立ち退きの話があってから
こういう展開になるのは薄々予想はしていたけれど
我が家とお隣は、南側に建つその建物で
冬場二階までほぼ日陰になる。
新しく建つ建物との間には細い道路も挟んでいるし
自分の土地に建物をどう建てようが
文句をつける権利もない。
でも、建て主は建つことになるアパートの隣
祖父母の残した土地に
10年ほど前に家を建てて越して来たのだから
ご近所である以上
日当たりに影響を受ける
うちと、お隣のおばあちゃんの家くらいは
本人たちが、一言挨拶に来るのが筋じゃなかろうか。
と、思ううちがおかしいのかなぁ。
立ち退かされたご近所が
温かなご家族だっただけに
一連のやり方を思うにつけ腹が立ち
その直後の節分に、空き地めがけて
鬼は外と豆を投げてしまった。
でも、投げてから
あまりいい気持ちがしなかった。
身に覚えのない八つ当たりされて
寒空の鬼こそいい迷惑だったろうしね。
人を呪わば穴二つ。
人を恨む気持ちは、自分も嫌な気持ちにさせるし
いずれ自分に返ってくる。
60年も生きていれば、経験則としてわかることだから
この負のエネルギーを溜め込むのだけはやめようと思った。
それに、自分の本心を問いただせば
祖父母の残したもので
ぬくぬくと暮らす人たちを
羨やむ気持ちがどこかにあるからこそ、より苛立ってしまっていたのだろうし。
何はともあれ、現状を受け入れざるを得ないのはわかっている。
この一週間、ぶつぶつぼやいていたら
どうやらだいぶ不満が消化されてきたようだ。