五月二日、ミコの夫Y君のお母様のお誘いで
仙台に一泊で出かけてきた。
到着ホームにて。
幸い二日間とも絶好のお天気に恵まれ
杜の都仙台は、まさにその本領発揮の新緑の頃。
街にも、近郊の野山にも、眩しいほどの新緑があふれていた。
待ち合わせまでの時間、駅前の高層ビルの展望台から
街を見る。
大きくカーブするのが東北新幹線。
右手奥が仙台港。
あとでお母様に、海が見えましたよと話したら
以前は建物があって、海までよく見えなかったんですよ、
津波で海ぎわの建物がなくなり、海まで見渡せるようになったんですと話されていた。
今度は山側に目を移すと、
遠く雲に見え隠れしている山々が蔵王連峰。
その手前、左奥のこんもり緑に尖っているのが、太白山。
仙台富士とも言われ、そのあたりからずっと街の方まで広がる青葉山と言われる丘陵が
緑の絨毯を広げたようで、
今まであまり見たことのない風景に見入ってしまう。
このビルが建ったのが平成10年だというから
その翌年、竣工早々に震災があったことになる。
こうして街を見る限りその爪痕は感じられないけれど、このビルも大きく揺れ
遠く津波の押し寄せる様子も目の当たりにしたのだろう。
下に降りて、七夕祭りの時には豪華な飾りがされるアーケード街に。
ちょうど改元で、令和の文字と国旗。
連休ということもあり、活気にあふれ
有名な牛タン屋さんの前は長蛇の列になっていた。
ミコ夫婦、スマ、それぞれ別の新幹線で到着したので
昼過ぎに全員集合。
お母様とY君の妹さんの運転する車二台に分乗して出発。
妹さんの息子、新小学一年生のTちゃんも一緒に
総勢8人の賑やかな旅の始まり。
仙台という地の利を生かして国づくりをした伊達政宗。
まず向かったのは、その御霊が眠る霊廟、
仙台駅から広瀬川を渡り、その蛇行部分に抱かれるようにある瑞鳳殿。
あふれんばかりの新緑が、ほんとうに心地いい。
手前には、瑞宝寺がありそのシックな木の肌合いのお寺と
清々しい畳の本堂を見てから、瑞鳳殿に向かうと
極彩色の色あざやかな姿も、また殊に印象的に思われる。
日光の東照宮の色合いに似ているねと言いながら見る人が多い。
戦災で焼失し、昭和54年に再建、平成13年に
柱の獅子頭、龍頭瓦を復元して、極彩色の創建当時の姿が再現されたそう。
二代藩主、三代藩主の御霊やも一帯にあって、見て回ることができる。
絶好の天気、緑のシャワーの中を歩くのは清々しく
あちこち走り回りながら行くTちゃんも元気いっぱい。
坂道を元気よく先頭を切って走っていく。
その後を大人は、元気だねぇと、そぞろ歩き。
蛇行しながら私たちの2倍は距離を歩いていそう。
ミコたちにも、こんなちびっこがいたら、さぞ楽しいだろうなぁと思ったり。
一方、我が家の、かつてのちびっこスマも
持ち前の人懐こさで、Y君家族ともすぐに打ち解け
青葉城恋歌を聴いて、心の準備をしてきましたなんて話しながら
Y君のお母様に笑われていた。
その青葉山にも寄ろうと計画してくださっていたようだけれど
この連休の真っ最中、一本道はずっと渋滞のようで
ここにハマったら、だいぶ時間を取られそうだからと断念、
宿泊先の秋保温泉に向かった。