小さないのち

ミコの中に小さな命が芽生えた。
わかったのは、昨年度担任をしていた6年生を送り出す
卒業式の少し前。
忙しくてしんどい日々を送りながら
あまり思わしくない経過を辿り
それでもなんとかここまできたけれど
とうとう昨日、小さな命は儚くなってしまった。

今日はミコの病院に付き添い
家に連れて帰り
ミコの好きなトマトのスパゲッティとお豆のサラダ
そして甘夏のハチミツ漬けでお昼を一緒に食べた。
つわりがなくなって久しぶりにこんなに食べた〜と笑うミコだけど
昨日の夜の電話は涙声だった。
ミコも赤ちゃんもよく頑張ったと思う。

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私は30数年前、自らの意思で小さな命を儚くしてしまった。
あれこれ言い訳はあったけれど
もちろんその穢れない小さな命、忘れたことはないけれど。
今、細い糸で、そのことと、このことが繋がって思えてしまう。
そして、ミコに申し訳ないと思う。

ミコを送り届けて帰ってから
イルカの古いアルバムを聴いていた。
たくさん命を歌う曲がある。
それから、録画してあった
ターシャの番組を観た。
草花であふれた自然な庭はため息が出るほど素敵だ。

見終えてから、もう一仕事と
裏庭の草刈り。
春はたくさんのいのちが生まれ出す季節。
先日来の初夏のような陽気に勢いよく生え出した草たちは
小さな花をつけたものもあって
手が止まりそうになるけれど、エイっと目を瞑って抜く。

私の中の小さな矛盾は日々こうして、うやむやになっていく。

今日はミコの付き添いで休みをもらい
思いがけずゆっくりする時間があった。
ミコも一週間くらいお休みしていいよと
職場から連絡をもらったらしい。

昨年度はほんとうに大変な学年で、ウルトラCで頑張ったミコ。
心も身体も休めて、また一歩踏み出してくれたらいい。
一緒に悲しんだり、喜んだりしてくれる人がそばにいるのだもの、大丈夫。







# by sarakosara | 2018-04-16 18:52 | 想う

卒業

桜の季節に併せ
スマが2年間お世話になった大家さんにもお礼を言いたくて
先月の26日にあったスマの卒業式に
寅さんと京都に出かけてきた。

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スマが住んでいた部屋は
一階に大家さんのお宅があった。
二月にインフルエンザになったスマ。
40度近い熱が出て氷の用意もなく、買いに出かける気力もなくて
大家さんに氷をもらいに行ったら
おかゆや果物のほかにも
親だったら用意したであろう細々したものを持ってきてくれたとのこと。

スマ君にだけしているのじゃないんですよ。
ここにいるお子さんたちはみんな同じように心配していますよと笑顔の大家さん。
2年間という短い間だったけれど
ほんとうにありがたくて、感謝の言葉を伝えた。

疎水のそばの桜が満開の二年前
細い路地を引越しの荷物を運んだのが
ついこの間に感じられる。

ひたすら研究、研究で過ごした京都での2年間は
試練とダメ出しの日々で
大学への思入れはほとんどないと言い切っているスマだけれど
京都の町への思入れは多くあるという。

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卒業式の日にお昼を食べに入った近所の食堂にも
度々お世話になったのだろう
卒業おめでとうの言葉と一緒に、
サービスだよと、マスターが大盛りのご飯をよそってくださった。
行き詰まり、やり切れない気持ちを抱えて
幾度となく扉を叩いた中島みゆきバーで出逢った
人生の先輩たちから励まされたこと
そんな大学外での繋がりをむしろ忘れがたく想っている
今回の卒業。

もう学生になることはこれが最後だろうけれど
非常勤講師を経験してからの院生への復帰。
思入れはないと言うけれど
遠回りして得たものは
これからのスマにとって
のちにどれくらいの意味を持ってくるのか
それはもっと先にわかることなのだと思う。

四月になり、新しい職場にも通い始めた。
中高一貫校の化学科教師。
研究室の仲間のほとんどは
企業の研究所に入る。

希望の学校の募集がちょうどいいタイミングであり
運よく採用になったけれど
なぜ企業に進路を決めなかったの?と
訝しがられているという。

それは院に進む時点から決めていたこと。
そして2年経ってもその思いは変わらなかったということだ。

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観光ではなく訪れることになったこの街。
住むように歩いた川端二条の交差点。
なんども通ったコインランドリーもすぐそばにあるここが
私にとっては懐かしく思う場所になるかもしれない。









# by sarakosara | 2018-04-15 14:32 | 家族のこと

もの思う四月

お彼岸の雪に驚かされた後に

一気に咲き始めた桜ももう散りかけ、

時は確実にバトンを次の季節に渡していく。


三月は一度もブログに向き合わず

書きたいことも都度都度あったものの

気ぜわしくて、今度こんどと、時が過ぎていった。


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税務課の仕事も30日に終え

ひと休みしたいなぁと思うものの

明日から引き続き健診部の仕事が始まる。


ちょっとだけ、ふぅとため息。

ため息ひとつつくと

幸せが一つ逃げちゃうとか、妖精が死んでしまうとか言われるけれど

ため息の効用もあるという。

でもやっぱり、ため息より、深呼吸かな。


卒業式を終えても引き継ぎの実験が続いていたスマも

やっと28日に帰ってきた。


三月初めに荷物だけダンボールでどっさり届いていたのに

また大量の洗濯物やら

細々した荷物とともに帰宅。

たちまちリビングも散らかる。

片付かないあれこれにイライラして

スマや、挙句に寅さんにまで小言が多くなる。


お母さん、前より小言が増えたよね?

スマに痛いところを突かれ

はいはいそうですよ、お母さんも今年は還暦ですから。

毎日フルタイムで働いてきて、家のことしたりね

疲れて小言も出るんです。

開き直ってしまう。


言ってしまった後に

なんでもっと穏やかな自分になれないのだろうと自己嫌悪。

テキパキできないなら、やることを後回しにしても

笑顔でいた方がいいよねと思ったりもする。

でも反省するのはいつも言ってしまってから。



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一昨日、ミコの結婚式用に借りていたかんざしを返すため

一月に記事にした、職場を辞めた友達と会った。


ビールで乾杯し

他愛もないおしゃべりをして

去年は色々あったから、今はこの穏やかな時間を楽しんでいるよと

笑顔で話す彼女を見ながら

私もそろそろそんな時間が欲しいなぁと正直思った。


四月からの仕事は配置換えもあって

様々な変化があるようだ。

何はともあれ今年度は新しい体制で頑張ってみようと思う。

けれど、どうしてもきつくなってきたら

これからのことも考える時かもしれないとも思う。

今の年齢にあった、自分の活かし方もあるかもしれない

そんなことも考えるようになった。


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もの思う四月。

スマも、再び引っ越しになりそう。

ミコにも小さな変化の兆しがあって

寅さんも仕事で新しい時を迎えることになるだろう。

さて、私は?




# by sarakosara | 2018-04-01 16:31 | 日々

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